工学院 ますます進化 グローバル高大接続準備教育×グローバルイマージョンズ
☆今までは、これをパーツ分けして講義とワークショップで行っていたが、今回は、あらゆるものをワークショップというプロセスで参加者と共有するというプログラムに挑戦する。
☆第一弾は、先月東京私学教育研究所主催の教頭先生対象のコラボワークショップ。同志社女子大の上田教授と工学院の平方校長、太田先生、田中先生、鐘ヶ江先生とで実施。私もアドバイザーとして協働的参加。
☆授業のワークショップだけではなく、アカデミックセオリーや制度的な仕組みも授業の背景として講義のみならず、ワークショップ形式で授業のワークショップと統合できると実感した。というわけで、福島でもやってみようと。例によって平方校長の無茶ぶり。もちろん、喜んで受けて立つ(笑)、というわけである。
☆そんな対話をしている中で、工学院の今後の話にも耳を傾けることができた。ついこの間までいっしょにワークショップをやっていた。3人の先生は、今オーストラリアに行っているとか、セブやマルタにも研修が広がっているという話を聞いた。
☆そして3年前から始めている。MoGという現地で世界の痛みを共感し、問題を発見し、それを解決する起業家精神を養うプロジェクト型プログラムのマインドが語学研修にも広がっている、つまり、もはや英語イマージョン教育ではなく、グローバルイマージョンズに進化しているのだと。
☆日々の学園生活の基盤である授業もPIL×PBL型授業がかなり広まり、高校1年のハイブリッドインター新設(中学はすでに全学年揃っている)も、軌道に乗り始めた。それゆえ、グローバルイマージョンズの環境が海外研修のみならず、学内にも広がり始めている。
☆中学までは、改革は貫徹したが、高校は今年から本格着手。そのリーダーが岡部先生。データシステムと学びの新しい方法とEQコミュニケーションなどトータルなカリキュラムマネジメントをしている。
☆学習指導要領というグローバル高大接続準備教育を阻む岩盤を、どのように生かして、内蔵システムを大胆に変えるのか。平方先生との議論を通して理想=現実の道を探っている。
☆岡部先生は、世界から教育を見る経歴。習性をもっているし、その背景には、ちょっと普通の戦後日本人では思いもやらない独特な情報ネットワークを持っている。それゆえ、海外の教育と日本の教育のパラドクスを肌で感じる。
(3T:タレント=才能、テクノロジー=技術、トレランス=寛容というクリエイティブクラスの要素を満たす先生方)
☆人知れず、苦悩するのだが、その中から希望を見いだす。凄い精神力なのだが、もちろんすり減ることもある。そんなとき、まれに電話がかかってくるが、私ができることは、聞くことができるのみである。アドバイスをしたところで、彼の世界の広さにインパクトのある提案をできるはずがないのだ。
☆そのような岡部先生の大きく繊細な言動は、ある意味異邦人だ。なかなか理解はされにくい。しかし、平方校長をはじめ、太田先生、田中先生など彼を受け入れる寛容なマインドがある。これも工学院の特色である。
☆<寛容的精神>。この言説は、日本では、心優しい人とかになるのだろうか。しかし、これこそグローバルリーダーの資質の3大要素の一つである。よって、グローバルイマージョンズの知的精神的空間がどんどん膨らむのである。
☆かくして、夏休み中の編入試験では、多くの帰国生がチャンレンジしにきたそうだ。同時開催の説明会では、平方校長と岡部先生のトークセッションは感動的だったいうことだ。
☆かくして、工学院の内蔵システムはどんどん進化している。学習指導要領のメガネでみたり、古い概念の国際理解教育の枠組みで工学院の教育をみていたのでは、工学院の教育の真価が見えない。
(真中が世界の教師高橋一也教頭。仲間と対話するシーンは工学院の文化)
☆ということは、工学院の教育の真価に気づく人のみが、選択するということになり、生徒募集は先細るではないか。どんなにいいことをやっても中学入試市場に認知されなくてはと、平方校長に問い返すと、
☆「そこはちゃんと考えている。高橋一也教頭が、この秋インパクトのある教育的な仕掛けをしている。まだ話せないけれど。。。」と。
☆Unusual(常とは違う)で多様な学びの空間やプログラムをつなぐグローバルネットワークの持ち主である高橋一也先生の企画。高橋先生もまたこの夏海外に出張だ。
(高1ハイブリッドインターのサイエンスの授業。オールイングリッスで)
☆グローバル高大接続準備教育はグローバルイマージョンズの環境がベース。そしてそのような環境を創ることができる驚異もまたグローバルな拠点から日本を見ることができる環境が学校になければならない。
☆日本を拠点に世界を見ても、それは偏った切り取り方をするだけである。自分をリフレクションしてその殻を破らなければならない。ポーラの異才なCMに倣って言えば、「この国は、教師にとって発展途上国だ」なのだ。
(太田先生の思考力セミナー。ここに太田先生のふだんお授業のエッセンスや使用される学習ツールがすべてコンパクトに詰まっている。工学院のPBL授業のプロトタイプでもある。)
☆しかし、工学院はいちはやくグローバルな環境でリフレクション出来る数多くの機会を先生方に提供。そこに進化がとまらない奥義があるではないか。
☆夏休み終了後、すぐに上田教授をお迎えし、プレイフルラーニング研修が開催されるし、3か月留学への準備も始まる。また、高2の探究論文も佳境に入る。そして、高橋一也教頭のダイナミックな企画。楽しみである。
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