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学校選択の目【12】教員研修の意味 工学院のケースを通して

☆2020年の大学入試改革は、うまくいかないかどうかはわからないが、決定的なことは、この改革が、世界の動きに連動していることと、第4次産業革命という未来社会の変化に紐づいているということ。
 
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(工学院のプロジェクトチームはかなり領域横断的に動いている。学内の分掌横断的な動きだけではなく、学外のネットワークともつながっていて、その知的活動範囲はグローバルだ。)
 
☆したがって、その大学入試改革に伴う学習指導要領改訂が果たそうとしているカリキュラム改革がどのようなものであれ、それぞれの学校で、未来社会の変化を見据えて改革を進めざるを得ない。
 
☆だから、学校説明会に訪れると、そこまでの射程を考慮して、教員研修を行っていることを説明するのだ。改革するとぶち上げても、改革の当事者である教師が動かなければ、絵に描いた餅だと保護者はすぐに見抜くからだ。
 
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☆たとえば、工学院のSGT(スーパーグローバルティーチャー)陣は、かなりのテーマをクリアしていっている。
 
1)2020年以降の社会の変化の状況想定をシェアし、生徒にとっての新しい学びは何かプロトタイプをつくり、それを検証している。
 
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2)3ポリシーを統合したカリキュラムマネジメントをWebベースでできるようにブレンディドラーニングの開発に着手。
 
3)Growth Mindset Schoolへの転換を図るワークショップを積み重ねている。
 
4)Global Immersionsプログラムを開発している。
 
5)思考力授業の3ポリシーへの反映。
 
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6)思考の枠組みを「思考コード」として、自己変容型知性をいかに育成するか開発している。
 
7)2020年大学入試問題の予想と対策を研究し、ふだんのPBL型授業にいかに埋め込むか開発している。
 
8)C1英語の環境としてCLIL型英語のプログラムを実践している。
 
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9)キャリガイダンスに文系理系の領域横断型のメディカルサイエンスのコースを位置づけようとしている。
 
10)Creativityそのものを育成するシステムを開発している。基礎的勉強を積み上げて創造的思考は生まれると思われているが、それが通説となれば、もはやそれはオリジナルな創造性開発を促進しないからだ。自らつくってしまったリミッターを常に外して、突破することこそ創造性。
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☆数え上げていったら、きりがない。現状はもっとたくさんある。取捨選択しようにも、すべて必要だし、優先順位をつけようにもすべて同時進行で進まざるを得ない。学習する組織としてプロジェクトチームが動き出すのは当然の流れといえよう。
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☆しかし、一方でこのようなことを行わないで、今までと同じでよいのだと考えている学校があるとしたらどうなろう。これが意外とあるのだが、心配なのは、そこの生徒の未来であることは疑問の余地はない。
 

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