学校選択の目【14】聖徳学園 世界に誇れる私立学校(1)
☆「対話」といえば、欧米の専売特許みたいな誤解がある。その起源ギリシアは、アジアの文化圏。中国からギリシアにかけての文化圏の優れた知恵。それを学んだのはローマ時代以降の西洋。それなのに、「対話」は日本人は不得意だなんて。
☆サイードだったら、こんなオリエンタリズムから抜け出そうと言っただろうが、見事に聖徳学園は、その立場に位置している。伊藤校長と品田先生のプレゼンには、当時からグローバルなマインドをもっていた聖徳太子の精神を掘り起こし、そこからグローバル教育を考えていくというアイデアであふれていた。
(写真は品田先生のfacebookから拝借)
☆創立90周年の特別企画として、太子祭の前夜祭ともいえる「薪能」が行われた。能という序破急の教育のテンポが、聖徳学園の中高一貫の教育のリズムであることが改めて証明されたことだろう。
☆学校説明会の中で、伊藤校長は、はじめは小さな石なのだが、やがて磨かれ才能が光り輝きだすのだと。生徒の成長は序破急のテンポ。そしてそれを支える量的というより質的にボリュームのある同校の教育について品田先生がTEDのプレゼンよろしく静かに語った。
☆静かにといっても、それは計算されていた。いきなり申し訳ないと受験生と保護者にお詫びをするところから始まった。太子祭の準備で奔走していたので、スニーカーのまま出てきてしまったのだと。
☆しかし、これはアイロニーとユーモア、つまり知的ツッコミとボケの対話の構造をまずマインドセットしたのである。学校改革とは、フットワークが軽くないとねということなのだ。ここには、弁証法という西洋哲学の対話手法そのものがある。そして、風姿花伝でいう「破」が生まれるときの構造でもある。
☆序破というテンポ。静かにそして葛藤。そこから「急」に希望が見えるのである。その希望は、しかし、この予測不能な時代にあって、一人生徒だけに任せておくには、環境が加速度的に変わりすぎる。
☆そこで、それに対応できるスキルをともに学んでいかなけれならないのである。では、どうやって?(つづく)
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