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学校選択の目【22】聖和学院 さらなる新入試 市場を変える

☆首都圏模試センターによると、「神奈川の聖和学院が「得意科目2科目選択型」を新設するということだ。同センターの松田宣也氏の記事にはこうある。
 
昨年まで行われていた「2科・4科入試」「表現力・総合型入試」「英語型入試」「プレゼンテーション型」に加えて受験生が自分の得意な入試を選べるシステムとなりました。
①2科目・4科目型入試・・・・・従来型の中学受験の勉強を続けてきた受験生の為に
②表現力・総合型入試・・・・・・公立中高一貫校の勉強をしてきた受験生の為に
③英語型入試・・・・・・・・・・英会話教室に通っていた方や英語が得意な受験生の為に
④プレゼンテーション型入試・・・様々なことを熱心に取り組んできた受験生の為に
⑤得意科目2科目選択型・・・・・自分の得意を活かしたい受験生の為に
 
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☆2018年、このような新入試が過激に拡大しているわけであるが、これはいったい何を意味しているのだろうか?もちろん、来年から急激な少子化現象となるため、どこも生徒獲得のために創意空しているということなのであるが、この「創意工夫」が引き起こすことは、市場を変え、社会を変えるということにつながるのである。

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☆今まで、2科4科選択の入試のときだと、実はカリキュラムマネジメントは必要なかった。成績処理のシステムに合わせてスケジュールを立てていればよかった。

☆ところが、多様な新入試を拡大すればするほど、いわゆる中学受験塾体験者以外の多様な経験をしてきた生徒が入ってくる。才能も多様だ。今までは、知識の記憶の多寡の違いはあっても、学習習慣は金太郎あめでよかった。

☆しかし、多様な才能者が入ってくると、帰国生クラスをつくったときのようなざっくりとしたコース制で対応できなくなる。放置しておけば、満足度は低くなり、一時的に生徒は増えても、持続可能な生徒獲得戦略とはなりえない。

☆ということは、ICTも浸透しているので、かなり一人ひとりの才能に合わせたカリキュラムマネジメントが要求されるようになる。

☆一方で大学入試も改革前からすでに多様になってきていて、学習履歴が重要になってきているから、生徒一人ひとりの学習ポートフォリオをシステム化するカリキュラムマネジメントがポイントになってくる。

☆最初のうちは、教師は混乱するし、時間もかかるが、そのうちこの複雑系を、ICTによって時間短縮できるシステムに転換できる。従来より多様で複雑な学びの過程を従来より短時間で行えるようになるということは、先生方の教育力の質を向上させるということになる。

☆当然、ネット環境の向上、デバイスの軽量化、機能性向上、アプリケーションの新開発、学びの空間のリフォーム、エネルギー革命などが、このような教育改革が進むにつれ、織り込まれて、拡大していく。いうまでもなく、その織り込みにはAIがからんでくる。

☆つまり、環境革命、情報革命、エネルギー革命の三位一体革命の市場が膨らみ、21世紀システムの恒常化が始まる。今までは、そこに教育が入れていなかったが、今度はその中心になっていく。

☆私立学校は、公立学校に比べて、相対的に教育の創意工夫の自由場であるがゆえに、21世紀教育システムを創発することができるのかもしれない。

☆聖和学院のようなチャレンジは、かくして、21世紀社会の土台である市場システムに、中学入試市場を変えることによってインパクトを与えていくことになる。これは歴史的必然なのである。

☆もちろん、カリキュラムマネジメントには、知の内的構造である「思考コード」は欠かせないのだが。

 

 

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