学校選択の目【4】医学部進学の多い学校
☆進学レーダー2007年9月号に「医学部に強い私学2017年実績」という記事が掲載されている。国公立私大の医学部の現役とそうでない場合とで分けていて、きめ細かくデータが作成されている。総数の卒後生数のシェアで、首都圏私立男子中高一貫校をざっくりみていくと、海城が43.5%、聖光学院41.5%、暁星41.4%、開成38.4%、巣鴨37.1%。
☆これをどう読み取ったらよいだろうか?つまり、これらの学校には、医者になりたい生徒ばかりがチャンレンジするわけではない。
☆たとえば、静岡聖光学院は18.5%で、聖学院は6.2%。キャリアデザインの多様性が働いているから、人間としての在り方を学び、その土台の上に個性や自分の才能を開いていったときに医学部という道を選択意思決定するという自然な流れがみえてくるし、両校は、実際にそのようなキャリア教育を実践している。
☆しかし、四捨五入すれば40%という医学部合格者を輩出する私学は、相当キャリアデザイン教育が充実していないと、結構恐ろしいことになる。
☆医学部志望者の問題というより、そうでない生徒のほうに起こる可能性がある。
☆つまり、学歴社会や塾歴社会の弊害が生徒どうしの無意識の関係性の中に起こる可能性。
☆この40%医学部合格者の学校で、ジェントルマン教育を行い、真のエリート教育をスローガンだけではなく、学習プログラムとしてきっちり意識して行われている学校は海城だ。同校は、静岡聖光学院や聖学院のようなman for otheresの実践的なプログラムに通じるコミュニケーションやグループダイナミクスによる協働性を養うプログラムを実践している。
☆他校とて、教育理念からすれば、問題はない。しかし、理念を実現化する学びのプロセスが十全に仕掛けられているかないかはポイントである。
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