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学校選択の目【9】医学部進学 全寮制学校 愛光・北嶺・海陽

☆「進学レーダー2017年9月号」 によると、全寮制学校のうち愛光は、卒業生シェア(現役以外も含め)61.0%、北嶺は36.9%、海陽は25.9%。そして、この3校は、東大や京大、慶応レベルの医学部にも合格者を輩出している。
 
 
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☆医学部にたくさん合格させる学校のイメージは、どちらかというとガンガン受験勉強をやらせている感じがする。たしかに、勉強量はすさまじい。しかし、医学部受験は、勉強というより、もっとトータルな力まで要求されるのが最近の傾向だ。
 
☆とはいえ、医療倫理レベルの話で、小論文対策で十分である。それ以上の勉強は、やはり英語や数学、生物、化学などに力を入れた方が効率がよい。
 
☆しかし、愛光は、古典的ではあるが、世界的教養をベースにした骨太の学びを行っている。教師はチューターの役割を演じるから、生徒一人一人との対話が大切にされている。
 
☆日本人の多くは知らないが、愛光の修道会は、ヨーロッパの知的土台を作っている聖ドミニコ会、特にトマス・アクィナスが守護聖人である。この文脈で世界的教養というわけだから、あまりに破格。このような世界的教養とキリスト教の理念を土台として医学部に進学する生徒は、将来人類にとって希望の医者になる可能性大だ。
 
☆北嶺も、創設者は、札幌南高校(当時1中)の校長で、もっと自由な学び(札南は、すでに想定外の自由な学校であるが)をという志から始まったと聞き及ぶ。札幌南の校風から想定するに、およそ医学部受験のために教養を捨てるということはまず考えられない。受験勉強をする行為は恥であり、学びそのものが楽しいという校風。
 
☆海陽学園も、イートンをいかに超えるかという教養に満ちた学園。今さらに進化しようとしていると聞き及ぶ。年内にはその全貌が見えるかもしれない。
 
☆世界大学ランキングで評価の高い大学は、AIを中心とするイノベーションを研究開発している大学となんといっても医療関連の研究をしている大学だ。
 
☆医学部進学の意味そのものが世界をいかに変えるか救うのかという大きな使命を帯びてくる。受験勉強で合格させるというシステムの学校では、立ち行かなくなる。

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