« 学校選択の目【12】教員研修の意味 工学院のケースを通して | トップページ | 9・10首都圏模試センター「保護者会」レジュメ in 聖学院① »

富士見丘さらなる進化へ 学習する組織としての独自の研修で

☆富士見丘は、SGH(スパーグローバルハイスクール)認定校になって4年目。教師も生徒もたんなる英語イマージョン環境を超えて、多様な高大連携も行い、グローバルな世界にどっぷり浸るGlobal Immersionsな日々を送っている。
 
☆外から見ていてもたいへん魅力的なプログラムが展開していて、海外帰国生が同校を選択する共通の理由は、自分たちが海外で学んできた環境がそのまま富士見丘にあるという点にある。
 
Dsc04777
 
☆しかし、なぜこのような魅力的なプログラムが展開しているのだろうか?自然発生的に出来上がったのではもちろんない。だいいちそれでは、文科省は予算をつけるわけだから、SGHに認定しない。
 
Dsc04725
 
 
☆かなりち密に計画し、その目標や目標達成のプロセスが順調に進んでいるのかどうか、自己評価できる仕組みが提案されたからこそSGHに認定された。もちろん、文科省も年に一度は、リサーチに訪れ、チェックするのだが、それが可能なのは、SGHという学びのシステムが構築されていて、チェック項目(ルーブリック)が明快になっているからだ。
 
Dsc04737
 
 
☆そのため、SGH認定校として、次の5つの観点が統合されていなければならない。
 
1)ゴールイメージ
2)教師一人一人のメンタルモデルの見える化による教師と生徒一人一人の自己変容度のチェック
3)SGHチームのコミュニケーションの質
4)教師一人ひとりの自己陶冶の質
5)そしてこれらすべての教育活動がシステム思考的な流れで回っている
 
Dsc04743
 
 
☆つまり、SGHのような魅力的な学習プログラムが十全に展開していくには、富士見丘学園の教師や生徒が「学習する組織」として成立していることが要求されるのである。
☆それゆえ、富士見丘の教師はいくつもプロジェクトチームが立ち上がり、創造会議を行ったり、リーダーたちが集まって自己研修活動を行ったりしている。
 
Dsc04808
 
 
☆今回取材の機会をいただいたが、まずSGHプログラムを通して、富士見丘の描く学習者像という根源的な前提から再確認していた。それから、研修方法は、ふだん生徒といっしょに行っているPBL型授業の手法で行い、理念とその実現化の検証実験も行っていた。
 
☆PBL型授業では、学びの空間や学びのツールの活用次第では、かなり効果的なことは、すでに先生方はSGH一期生の卒業時の成果から見ても手ごたえは十分に感じている。しかし、そこをもっとシステマチックにできないかと白鶯教頭は考えていて、それで教員による自己研修を行っているという。
 
Dsc04764
 
 
☆この富士見丘の学習者像を改めて確認するために活用した手法は、DYAD、レゴによる概念の具体化、ティンカリング、議論、マインドマップ、シェア、プレゼンといったPBL型授業の手法の中から幾つか選択されていた。
 
☆そして、IB(国際バカロレア)の10の学習者像と比較して、独自でありながら普遍的であるかどうかもチェック。なるほどグローバル教育を行っているので、そういう世界的な視野でプログラムは作られていたのだということが了解できた。
 
Dsc04766
 
 
☆SGHでは、PBL型の授業やアクティビティが行われているが、WHATだけを議論しているわけではなく、HOWという側面も重視されている。問題を発見し、解決案を考案し、プレゼンするのだが、どうやって問題を発見するのか、どうやって解決案を生み出すのか、どうやってプレゼンするのかなど、アカデミックスキルのトレーニングも重視されているのである。
 
☆スキルということになると、その達人になる段階がある。つまり思考の次元の枠組みを意識する必要があるということのようだ。
 
Dsc04800
 
 
☆いったい思考の次元とはいかなるものか?すぐにブルームのタキソノミーなどを活用するのではなく、大学入学共通問題のサンプル問題と東大の推薦入試の小論文問題を比較して、何が違うのか議論していった。当然、思考のツールとしてのマインドマップからカテゴリー表や座標系の図などが選択され、議論を深めっていった。
 
Dsc04812
 
 
☆なるほど、SGHで実践しているPBL型授業は、かなり立体的にできているし、生徒どうし刺激し合い、新たな知の化学反応が生まれるシステムであることが再検証された。一方で、まだまだ見える化されていない部分があるので、そこを見える化し、教員と生徒がどのようにシェアしていけるか新たな課題も発見された。
 
Dsc04828
 
 
☆それについて、白鶯教頭は、「そのようなシステムは空間デザインや思考ツールの組み合わせの仕方によってバージョンアップできます。それによって、さらに冨士見丘は進化します」とコメントした。

|

« 学校選択の目【12】教員研修の意味 工学院のケースを通して | トップページ | 9・10首都圏模試センター「保護者会」レジュメ in 聖学院① »

21世紀型教育」カテゴリの記事