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学校選択の目【29】昭和学院が注目されるわけ

首都圏模試センターのサイトに、「昭和学院中学校・高等学校2017 新入試導入と画期的な授業改革で刺激し合い活気あふれる学校生活」という記事が掲載された。これを読むと、9月の統一合判などで、同校の志望者が増え始めているわけがわかる。

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☆それは、新入試であるマイプレゼンテーション入試や適性検査型入試などチャンレンジをしているという姿勢が一つ考えられる。新しいことをやればよいというわけではないと、ネガティブな意見を語る方もいるが、そういう発言は、新しい入試が生まれるとき、学内で何が起きているか想像を働かせることのない不遜で傲慢な言いがかりである。
 
☆学内では、侃々諤々議論が行われていたり、どんな試験にするか、採点基準をどうするかなどのプロジェクトチームなどが立ち上がってエネルギーが充満している。そういう活力が生まれるのは、組織全体が革新的にならなければならない。
 
☆そして、それを持続可能にするには、校長というリーダーが先進的で先見性がなければならないわけだ。記事には、その校長である大井先生がインタビューを受けているが、たとえば、新入試について「中学受験のために通塾していた子と学力の差があっても、全く問題ありません。1つのことを極める集中力を持っているから、伸びしろが大きいんです。学力以外の潜在能力を持つ子を発掘できたことに大きな意義を感じています」と話されている。そこからも、大井校長が先進性や先見性のあるリーダーであると了解できる。
 
☆要するに、ここには生徒一人一人の才能を共に見出し伸ばしていく自信があるということが表明されているわけだ。子供の未来は、いまここで存在している子供の潜在的な何かを共有するところから始まる。
 
☆そういう教育への意志に共感するのが、「中間世代」の保護者である。
 
☆その意志を実現するために、アクティブラーニング授業を行ったり、グローバルな環境を創っていたりしているということが記事から見て取れる。
 
☆そして、やはり教師の意識改革。自己変容型知性を教師にも求めている様子が、職員室の空間デザインをリフォームしたということで了解できる。
 
☆空間デザインは学びや仕事の質を変える重要な条件であることは、今や認知心理学や建築思想の中で語られていることでもある。
 
☆今後、以上確認したような条件の質を上げていけば、同時に大学合格実績をはじめとする様々な成果が出るだろう。
 
☆アクティブラーニング、グローバル教育、思考力・判断力・表現力を育成するカリキュラムの充実はそれに結びつくからであるが、実は、それだけでは簡単に成果はでない。先に述べた、生徒一人一人の才能を見出し、その状況に応じた学びを導く教師力というのが重要であり、それが昭和学院にはあるのである。
 
☆画竜点睛を欠かないようにするには、挑戦的な教育システムを創り上げる教師力とそのシステムで最大の効果を生徒一人一人があげられるようにコーチングができる教師力である。システム思考の持ち主でありコーチングの達人。そういうスキルをもった教師を育成する学校組織こそ、子供の希望であろう。

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