学校選択の目【30】三田国際と周辺東急エリアの相乗効果の意味
☆というのは、三田国際学園は21世紀型教育のすべての要素を120%充実しているために、多くの受験生を集めている。実績に関しても、先に21世紀型教育を行っている三田国際の仲間校が、好成績を出しているために、2020年には、三田国際であれば、国内外の名門大学に入るだろう、特に医療関係の進路は幅広く開かれれるだろうという期待感が高い。
☆そうなってくると、募集定員は一定だから、当然合格偏差値は上がってしまう。それで、三田国際と同じような教育の質を持っている学校を併願に組み込んだり、第一志望をシフトする傾向がでてきた。
☆また多摩川を越えれば、すぐ近くに溝ノ口があるが、そこにはあの洗足学園がそびえている。首都圏模試センターの偏差値ではフェリスと同じ位置。三田国際程21世紀型教育は先鋭的ではないが、英語教育や深い学びの授業は行われている。それゆえ、併願ということになる。
☆三田国際の偏差値が上がってからの併願であるから、よしあしは別にして高偏差値の受験生とその家族が、玉川高島屋を挟んであたかも線対称にあるようなエリアを注目することになる。
☆すると、東京都市大等々力、八雲学園、トキワ松、聖ドミニコ学園、玉川聖学院、少し離れるが田園都市線や東急線沿線上に田園調布学園、世田谷学園、森村学園が位置する。
☆実は、9月の首都圏模試センターの統一合判では、これらの学校は、偏差値が急上昇するか、志望者数が増えるか、どちらかのプラスの動きがでている。
☆女子にとって、英語と医療系のサイエンスとリベラルアーツの充実は魅力的である。このうちリベラルアーツを強みとするトキワ松は、そのような教育を大切だと思っている女子が集まっているだろう。女子美が人気があるから、美術を中心としたリベラルアーツ系の学校を志望する女子もある程度いるということだろう。
☆リベラルアーツだけではなく、三田国際程ではないが、英語教育に力を入れている玉川聖学院にも生徒は集まっている。
☆三田国際の実績は2020年までわからないから、それまで待てないという実用的なセンスの女子の受験生と保護者は、田園調布学園や等々力、聖ドミニコ学園を志望するだろう。
☆三田国際学園と仲間の学校である八雲学園は来春共学になるから、今までこのエリアの男子にとって、三田国際学園のような学校がなかったが、これからは、世田谷学園との併願に、八雲学園も視座に入ってきたわけだ。
☆来春から日本全国の12歳人口は激減していくが、このエリアは横ばいである。もしかしたら、2020年や楽天効果で、少し増えるかもしれない。ということは、なぜこのエリアは中学入試市場が沸騰しているのか、メディアや世間は注目する。そして、メディアや世間はわかりやすい構図を好むから、このエリアの中学受験地図について、20世紀型教育vs21世紀型教育という葛藤構図で語るようになる。
☆このメディアの動向は、中学受験市場関係者も注目せざるを得なくなるだろう。乗り遅れまいと。
☆いずれにしても、このエリアの中心は、これまで洗足学園で、三田国際は周縁に位置すると思われてきた。しかし、今や中心は三田国際にシフトしたという認識が広まっている。文化人類学やポストモダニズムの周縁から変革が起こるという考え方があてはまるゆえ、メディアに限らず、文化社会論的な視角からも注目される可能性が大である。
☆また、三田国際の21世紀型教育を語るには、ICT教育の充実が欠かせない。今までもICTメディアからすでに語られてきたが、今後もっと大いに語られることになる動きがこの秋始まる。
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