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学校選択の目【39】 東京女子学園の全人全球教育の成果

☆東京女子学園は建学当初から世界で活躍する女性の人間力を育成してきた。そして37年前に、大学受験英語ではなく、市民の領域でコミュニケーションができ、学問の領域で科学的な議論ができ、国際関係の領域で交渉ができる英語教育を目指してきた。
 
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☆しかし、その教育的成果を出す場所は、限られてきた。それで、ここ数年大学進学実績を出すことも行ってきた。成果の一つとして、それは大事なことだが、生徒一人ひとりが、学んできたプロセスを公共の領域でも認めてもらいたい。それが生徒一人一人の自信にもつながりモチベーションをあげることにつながる。
 
☆偏差値の高い大学に入ったことだけが、自分の学びが評価されることだとしたら、一部の人間しか認められない不寛容な社会になってしまう。
 
☆東京女子学園としては、そのような社会を子供たちに提供するわけにはいかない。そのため、理事長校長である實吉先生は、教育の立場から文科省や見識者に日本の教育改革を提唱してきた。こういう勇敢な構えこそが未来を創る私学人なのだ。
 
☆そして、先生方は、生徒と共に、「社会が変わるインパクトは、まず自分たちが変わることからだ」と、人間存在の根っこは変わらず死守し、その根っこをさらに広げるための新しい学びのイノベーションに挑戦してきた。
 
☆しかし、ここにきて、世の中の新しいウネリが胎動してきた。東京女子学園の人間教育とグローバル教育が、受け入れられ評価され、そのことが社会の新しい流れと相乗効果を生み出し始めた。
 
☆大学合格実績のみならず、その過程で生徒たちの声がインパクトとを与え始めた。各種メディアが取り上げるようになってきたのもその証の一つだが、今回の神田外国語大学主催の「第1回高校生東南アジア小論文コンテスト」の入賞者が出たのは、極めて重要な徴(しるし)である。
 
☆というのも、タイをテーマにした小論文の入選は、やはり同校のグローバル教育の間口の広さと奥行きの深さの証明であり、同時に、毎朝「朝読解」という読解とエッセイの掛け合わせを積み重ね、教師全員がアクティブラーニングに挑戦し、ディスカッションの機会を多く作っていきたことの証でもあるからである。
 
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☆特に、「地球思考コード」という学びの基準を全教員全生徒が共有して、常に新たな気づきやものの見方が変わった自分を意識するリフレクションループが広がっていることがポイントであろう。
 
☆人間と人間の関係は、ただ事実としての情報を交換して出来上がっているわけではない。意思の疎通という事態も、そのレベルの話ではない。よりよき善なる関係とは、常に意味を新しく発見したり作ったりすることができる関係にある。
 
☆市民レベルでも、学問レベルでも、国際政治のレベルでも、新しい意味を共有できるコミュニケーション。これが本当の意味でのグローバルな人間同士の活動となるだろう。
 
☆その新しい意味をタイの食文化と和食の文化との間に見出したその小論文が公の場で認められたのである。
 
☆東京女子学園の人間教育とグローバル教育を「全人全球教育」と呼ぶとするならば、本物の21世紀型教育の意味として、これをおいて他にないであろう。
 

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