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思考コードで入試問題を考える(2)思考コードとマインドとキャリア

☆このところ、いろいろな方と話していて、思考コードの可能性がさらに広がった。神崎先生とは、中学入試というのも、キャリアのストーリーの一つのセクション、ある意味成長物語の関門の一つと考えれば、生涯学習の一つの章としてとらえることができるかもと。すると、キャリア・コンピテンシーが、ここでも育っているはずではないかという話になった。
 
 
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☆キャリアデザインと入試を密接につなげてみたことがなかったので、おお急ぎで、キャリアコンピテンシーの話をぐぐった。すると、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授やボストン大学マネージメント・スクールのダグラス・ホール教授の本の話題がネット上ででてくる。そして、なんとなんと、伝統的なキャリアと新しいプロティアンキャリアという考え方が対比されている。
 
☆ざっくり、それを20世紀型キャリアと21世紀型キャリアに、私なりにまとめてみると、以下のような表になる。
 
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☆まとめてみて、改めて、これは20世紀型教育と21世紀型教育の対照関係と重なると実感。考えてみれば、教育は知に関することだけではなく、子供たちの成長についても、いやむしろこの成長に関することのほうが中心なのかもしれない。
 
☆とするならば、キャリア教育というのは腹痛が痛いに等しい言い方だったのかも。それはともかく、こうなってくると、思考コードとも関係してくる。どう関係してくるかの前に、マインドとの関係を考えてみよう。
 
☆というのも、思考コードは、思考領域を広げていくチャートになっているが、人は1つの領域にこだわるものだから、領域を広げていくことは結構たいへんだ。固定化され頑なになっているFixed MindsetをGrowth Mindsetにシフトし、さらにオープンで、好奇心旺盛になり、探究心が膨らんだところで、Cretive Mindsetにシフトしていく。
 
☆ものの見方を変えるわけであるから、生半なことでは動かない。そのために、体験や議論やものづくりなどを介するわけである。もし、Mindsetnの3変化ができたら、思考コードはA1から9つの領域に広がっていくだろう。その広がる循環は次のような感じ。
 
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☆驚いたことに、A1A2A3B1B2B3は、8の字を描いて循環するが、C3への道は幾通りかあるものの、循環しないのだ。つまり、いったんC3に行ってしまうと、戻ってこれない。これは、一般に不安と恐怖。特別な人にしかできないということになるのもわからないではない。
 
☆それで、二の足を踏んで、A1A2A3B1B2B3の領域で、20世紀は、政治経済を営んできたわけだ。しかし、それだけは息苦しくなるし、空気がよどむ。そこで、ときどき破壊的創造というイノベーションが起きた。それは出来上がると、物質化され、知識化されるから再びA1に送り込まれた。
 
☆そのとき、その創造されたものは、もはやC3にはない。しかし、世の中は、必ずしもそうはなっていない。C3で創発されたものは、また新たなものを創発する場合がある。いや、多いだろう。つまり、私たちはまだ、C3を起点とした知の循環を見える化していないだけのなのだ。
 
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☆さて、早晩、A1A2A3B1B2B3の領域は、AI(人工知能)に取って代わられるだろうと言われている。しかし、心配する必要はない。C3を起点とした循環を創発すればよいのだ。100年は持つだろう。そのうち追いつかれる。そしたら次の次元へ移動すればよい。人間の進化の過程というのはそういうものだったのかもしれない。
 
☆というわけで、この2つの次元の思考コードに20世紀型キャリアと21世紀型キャリアを重ねてみよう。
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☆思考力入試や適性検査型入試、自己アピール型入試など新入試は、もちろん、中学に入るための関門であるのが、こうして眺めてみると、21世紀型キャリアコンピテンシーを育成する機会を創っているととらえ返すこともできるのではあるまいか。
 
☆いずれにしても、しなやかな思考力、複眼的思考力、創造的思考力は、子供たちがこれから遭遇するいくつもの関門を通過するときに必要なことを否定する人はいないだろう。

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