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【徒然】洗足と鴎友、桜蔭、フェリス、筑駒、開成、麻布、武蔵、工学院

☆首都圏模試センターが発行している最新の偏差値データをみると、2月1日の洗足の偏差値は73、フェリスは73、桜蔭76、鴎友は69。これらの違いは何か?
 
☆端的には、大学進学実績の違いということか。東大かそれに相当する海外大学合格実績の多寡ということだろうか。
 
☆しかし、学校選択者は、実際にはそこで選んでるわけではないだろう。高偏差値をとれる学力をめざしつつ、あとは自分の娘の性格や価値観にマッチングさせる。
 
☆すると、フェリスや桜蔭は、名門ブランドがあるから、それで選択するというのが多いかもしれない。フェリスは自由というブランド、桜蔭は東大や医学部に入る仲間が集まるというブランド。
 
☆洗足や鴎友は、そういうブランドはなさそうだ。洗足はグローバル教育が行き届いているから、日本国内のブランドなどは眼中にない新しい価値観の受験生や保護者と共鳴しやすいだろう。
 
☆鴎友は、そもそもそういう世俗的なブランドは建学の精神に反する。本質主義的。
 
☆そいう意味では、桜蔭と洗足は、柔らかい現実主義の学校だし、フェリスと鴎友は柔らかい理想主義の学校。
 
☆偏差値の違いは、結局現実主義か理想主義かということになるのかもしれない。理想主義は現実主義には弱いということだろう。しかし、この弱さが、世界を救うのである。
 
☆現実主義は、結局のところコンサバかリバタリアン。功利主義的な損得勘定が根っこにある。理想主義は、リベラルかコミュタリアン。公平性や最高善というのが目標。
 
☆現実主義も理想主義も国際平和を望む。しかし、そのやり方はトランプとオバマの違いを見れば明らか。多種多様なのだ。
 
☆したがって、生徒の幸せだとか世界の平和だとかそれは同じ目標・理念をもっていて、そこに違いはない。違いはその方法論にあり、方法論が違うのは土台となっている価値観が違うからだ。
 
☆そして、その学校にいる教師は、その価値観をベースに生きている。その学校がどういう価値意識を基盤にしているかは、なかなかわかりにくいう。建学の精神にそれは表れていない場合が多い。
 
☆たとえば、筑駒の教育理念は、「挑戦・創造・貢献」であるが、工学院もまた「挑戦・創造・貢献」である。武蔵は「自調自考」であるが、渋谷教育学園グループも同じである。
 
☆しかし、筑駒も渋谷教育学園も柔らかい現実主義的価値観がベースで、工学院や武蔵は柔らかい理想主義的価値がベースである。
 
☆開成や麻布は柔らかい現実主義、武蔵は柔らかい理想主義。やはり、偏差値的には現実主義の方が高くなる。開成は柔らかい功利主義、麻布はリバタリアニズム、武蔵はコミュタリアニズム。武蔵は学問という最高善を信じ切っている。
 
☆開成は学問の効用は大切にするが、役に立たない学問は政策上切り捨てられる。麻布は、学問そのものをクリティカルに撃破する。アートとしての学問なら受け入れるだろう。
 
☆工学院はイノベーションと世界貢献のアウフヘーベンによる最高善を創り出すことを価値として大切にしている。
 
☆学校選択の究極は、その学校の通奏低音として響いている価値観。その価値観は、残念ながら目に見えない。響きであるから、空間に広がる雰囲気で感じる以外にない。いやもう一つ入試問題である。入試問題はその学校の価値意識から流れ出る問いで構成されている。
 
☆桜蔭、フェリス、開成、麻布、武蔵、鴎友学園女子、筑駒、工学院は、その学校の思考力に対する雰囲気が伝わってくる問いかけがなされている。ところが渋谷教育学園グループ、洗足の入試問題は、模擬試験のような問題だ。
 
☆首都圏模試センターのように、前者に対応する模擬試験、後者に対応する模擬試験を実施する多様性を生み出しているところも出てきているぐらい。問いの質は、その学校の教育の質であり、問いを生み出している教師の質=価値意識をも示唆している可能性がある。

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