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【素描】人間は考える葦である。思考コードと思考スキルで。

☆人間は考える葦であるとは、ブレーズ・パスカルの言葉。少年時代に学校で習ったなあ。人間は自然界で弱い存在だが、考える力がある。弱いから強いんだよと。なるほど、自然科学者であり、キリスト教神学者パスカルだなあ。
 
☆ついでに、神のもとに平等であるというのが人間。しかし、現実は、説明するまでもなく、格差格差・・・。この子は考える力が弱いんですという認識も、どうも平等な感覚ではない。
 
Tc1
 
(首都圏模試の「思考コード」は、テスト問題と思考の足場で、各学校のは建学の精神、体験、知も包括しているので、重なるところもあるが、違いがあるのは当然。)
 
☆弱いのは構わないとして、そこまでわかっているのなら、暗記(暗鬼)に走らないで、思考力を鍛えよう。すべての人間は考える力をもっているとパスカルも言っているではないか。果たしてそう確実に言ったかどうか、パンセを読んだわけではないが、人間は考える葦であるとするならば、そういうことだろう。
 
☆ともあれ、そんなわけで、首都圏模試センターの方々や21世紀型教育機構の先生方と「思考コード」なるものを作成し、活用しようというプロジェクトにかかわっているわけだ。
 
Tc2
 
☆私たちは、ふだん日常生活を通して、考えている。自分では広い視野で深いところまで思考しているつもりでいる。しかし、実際他者と対話していると、目からウロコなんて話はよくある。思考を鍛えるには、プラトンよりも前から対話という場が有効だとされてきた。近代に入って、その場は授業になり、テストになった。そして、いつの間に一方通行的になり、思考術より記憶術が一世を風靡し始めた。
 
☆大量生産、大量消費、大量移動、計算可能性、予見可能性・・・・・・などが大切にされるようになった。
 
☆しかしながら、どうやら、この時代は少し陰ってきた。再び思考力に光が当たり始めた。主体的に対話的に深く広く考えなさい。なぜ?どうやって?なにを?いや教師はそれは教えないのだと。
 
☆なんだそれ?教え込む必要はないが、いいじゃないか自分の体験を伝えても。ただ、押し付けるのではなく、一つのロールモデル。思考のロールモデルがあってもいいのでは。
 
☆てなわけで、そもそも思考の広さとか深さという足場はできているのかどうか、つもりではなく、再認識してみよう。どうやって、というわけで、かりに「思考コード」の9つの領域、それぞれどのくらいちゃんとした足場になっているのかモニタリングしてみようよ。
 
☆すると、意外にも強み弱みで分けると、2の9乗通りの膨大な特性が現れた。強み弱みの程度を考慮すると、無限。。。
 
☆それなのに、君の偏差値はこれくらいだから思考力が弱い。鍛えなさいと。どんなタイプの思考力が弱くて、そこを鍛えるのにどうすればよいのか?それは自分で考えなさいと。考える力が弱いので、強くしたいのに、考えなさいと循環論法。これでいいのか?これでいいのだあー!というわけにはいかない。
 
☆足場の具合がわかったら、今度はそこを強固にする技術=思考スキルを使わなければならない。
 
Tc3
 
☆思考スキルとは、何のことはない、未知のものに遭遇した時に、「これはなんだろう?」から始まる問いの視点だ。未知のものを傷つけずに、いろいろなスキルでいろいろな角度から切り込んで、中身がなんであるのか明らかにしていく道具。
 
☆同じ「ちがうところ」を問いかけるにも、初心者用のスキル、中級者用のスキル、上級者用のスキルがあるのは、スポーツの分野でも音楽の分野でも美術の分野でも、ものづくりの分野でも同じだ。
 
☆そして、さらにそれぞれのレベルで、スキルを複数使うかどうかでさらに3段階に細かく分かれる。
 
☆そんなわけで、足場の状況が再認識でき、どのスキルを足場のどの領域で使うか作戦を立てたら、いよいよトレーニング。今までは足場もつくらず、どのスキルを使うかも知らされてこなかった。
 
☆サンマのいない海の場所で、素手で根性でサンマを獲ってこいというのと同じだった。これでは、どんなに涙を流しても汗を流しても、サンマ漁はうまくいかない。
 
☆それなのに、根性が足りない、思考力が弱い、もう暗記するしかないとストレスばかりかけられる。たまったものじゃない。
 
☆学びの戦略を立てて、スキルを鍛えるトレーニングをする。トレーニングはスポーツや演奏をイメージすればわかるが、最終的には身につくのだ。文字通り身体が自動的に動くようになるのだ。
 
Tc4
 
☆思考力も同じだ。思考のスキルが自動的に作動するようになる。しばらくして、しかし、もっと広く深く考えたいが、どうも壁にぶつかると感じるようになるかもしれない。そのとき、再び成長するときがやってきた。思考コードで再度足場の具合をモニタリング、そして思考スキルのイノベーションを生み出す。
 
☆こうして、さらに広く深く思考力は豊かになっていく。このプロセスは、すべての生徒に平等に与えられている。人間は考える葦なのだから。
 

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