三田国際 思考コードと思考スキルを貫徹する授業革命
☆授業では必ず大きな目標が明確になっている。そして、この大きな目標はメタルーブリック(思考コード)がベースになっていて、そこから各教科各時間の具体的な「ルーブリック」が創られ、生徒とシェアされる。
☆だから、同学年で同じ教科の授業で、先生が異なっていても、一定以上の水準の授業が同じようにできてしまう。もちろん、そうなるように研修をしているわけだし、教科会議は頻繁に行われている。
☆これは定期テストでも同じだし、実は入試問題も同様だ。だから入試問題の説明会のときに配布されてるデータ集は、このメタルーブリックに基づいてまとめられている。
☆大きな目標―授業―トリガークエスチョン―レポート―プレゼン―定期テスト―入試問題など一気通貫して「メタルーブリック」=「思考コード」が活用されている。
☆写真にあるように、「思考コード」という言葉が示され、B2とかC1とかC3と置き換えられている。
☆それにしても、出色なのは、写真にもあるように、思考コードの各領域を示すだけではなく、そこで思考を形成していくときに活用する思考スキルも、生徒とシェアしている授業が成り立っているということなのだ。
☆授業そのものは、教師と生徒がいっしょになってストーリーを編集していくように展開し、その背景には、メタルーブリック、ルーブリック、思考スキルでアルゴリズムを組み立てるコーディングがなされているのである。
☆あらゆる局面で、教師も生徒も自らの思考や計画をリフレクションできるわけだ。この基準があるからこそ、学習する組織としてのシステム思考を共有できる。もちろんこのシステム思考とは機会的合理論や道具論ではない。
☆20世紀型教育の枠から逃れられない人は、システムと聞くとすぐに機械的だとかツール論だとか「モノ」的発想で反応・反発してしまう。21世紀型教育において、「システム思考」というと、自然と社会と精神の有機的循環を示唆する「コト」的発想なのだ。
☆田中教頭と話をすると、そのような学問的な基礎の話をすることができる。もともと田中教頭はフランス現代思想や社会学に関して造詣が深い。リベラルアーツの現代化としての教養の持ち主だ。それでいて、ビジネスモデルとしての学校組織論やマーケティングの話もできる。現実即理想という「コト」的世界観が三田国際の学びの泉になっているだろう。
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