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2018年首都圏中学入試 生徒募集動向を考える(15)ウェブ3.0世代が志望する三田国際

「ウェブ3.0がやってくる!ーークラウドがAIと一体化、個人に紐づいたデータが爆発する世界(前編)」という記事がネットで掲載されている。昨年の記事だが、ある予感が働く内容だ。株式会社gumi 代表取締役社長 國光宏尚氏のウェブ3.0に対する考え方が紹介されている。
 
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☆國光氏プロフィールは、株式会社gumiのサイトによると、こうある。
1974年生まれ。米国Santa Monica College卒業後、2004年5月株式会社アットムービーに入社。同年に取締役に就任し、映画・テレビドラマのプロデュース及び新規事業の立ち上げを担当する。2007年6月、株式会社gumiを設立。代表取締役社長に就任する(現任)
☆國光氏のファミリーについては知る由もないが、この1974年生まれで、ウェブ3.0という持論を抱き、起業しているということが重要である。氏が12歳だったころ、つまり1986年という年は、首都圏の中学受験に大衆化の火が付いた時だ。
 
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☆それから、10年後、氏の言うウェブ1.0の準備時代が始まる。そして、2007年ころからウェブ2.0が始まり、昨年くらいからウェブ3.0にシフトしているということだが、中学入試市場も遅れていると言われながらも、実はちゃんとその波に乗っている。
 
☆ウェブ3.0に対応できる代表校が三田国際であり、4年前に戸板から三田国際に校名変更、共学化、21世紀型教育を断行して、急激に成長した学校だ。
 
☆英語とICTとPBLを徹底しているため、学校中がウェブ3.0にシフトしている。だから、國光氏と共感するような仕事をしている家庭の子弟が殺到している。ICTのウェブ3.0をベースにグローバル高大接続準備教育が行われている。
 
☆実績は、本格的には3年後出るだろうが、すでに4年前に入学した高1にも改革の影響はあり、その高1が今年卒業。おそらく、いわゆる学歴社会的な大学合格実績とは異なるイメージの結果となるだろう。
 
☆まだまだ、ウェブ1.0の段階の私学もあるし、ようやくウェブ2.0にシフトしたという私学が多い中で、ウェブ3.0にシフトしている数少ない私立学校の1つが三田国際で、受験生と保護者が訪れると、想像以上の創造的破壊教育が見たこともない教育世界を形作っているのに驚天動地といった感じになる。
 
☆ウェブ1.0にもシフトしていない教育領域にいる方々にとっては、三田国際の教育の歴史的意味がまったくわからないということもある。しかし、中学受験市場は、そこに軸足を置くわけにはいかない。その領域で利益を得ている人のための受験市場では、子供の未来がないからだ。
 
☆市場である限り、そこでのプレイヤーの価値観に左右される。2018年は、國光氏と同じような感性を持っているミレニアル世代が市場のプレイヤーのシェアを広げる。
 
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☆日本の起業において資金調達の方法を見ていると、米国のような強欲資本主義的市場を形成する危険性は相対的に低い。そこが私学の系譜である公正的あるいは道徳経済合一的市場ビジョンと親和性がある。よって、この道が開けることは間違いないだろう。
☆それを、私は教育の第5の波と呼んでいるのである。

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