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2018年首都圏中学入試(30)学習院女子 前年対比112.2% 。アンヴィバレンツな魅惑。

☆学習院女子といえば、華麗なる華族女学校として設立以来130年以上の歴史の重みとしてのブランドがある。2018年の入試はすべて締め切られたが、前年対比は112.2%(今年747名、前年666名。帰国生入試も含む)。
 
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(イートンサマースクール。写真は同校サイトから)
 
 
☆だから、伝統的な学校であると思われるが、そこがちょっとニュアンスが違う。数学を基軸とするアクティブラーニングと論理的思考力は、学習院大学の経済学部などに進んだときに、すぐに経済学を関数や幾何的なイメージで理解していける、かなり学問的であり実用的な授業が展開している。
 
☆だから、ICTも、プログラミング授業ということになる。スクラッチなど使いやすい言語から入るけれど、なぜプログラミングかというと、もちろんその土台には数学的思考であるアルゴリズム的な発想があるからである。
 
☆はやりものに右顧左眄しないが、論理的思考という保守本道は、逆説的だが、結局、時代の変化を切り開くいつも革新的な知の武器となる。
 
☆論理的思考とは、それが生きざまに転換した時、気品と節約という効率性を内包した引き算の美学として変容する。
 
☆だから、海外研修も、イートンを場として選ぶ。今後も、かつてのイギリス連邦圏の中で当然行われていくだろう。その理由は説明するまでもないだろう。
 
☆受験市場側から見ても、進学力と保守的な革新力という二兎を追うわけだから、お勧めする学校として満足できるだろう。
 
☆それにしても、この保守的革新力というパラドキシカルな雰囲気は、やはり学習院女子独特だし、明治維新という歴史のある日本にしか存在しない唯一無二の学校なのである。
 
☆それゆえ、今年も帰国生が、79人もチャンレンジしている。昨年も74人。このパラドキシカルな雰囲気にシェークスピア的アンヴィバレンツが重なり魅力的なのだろう。

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