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2018年首都圏中学入試(45) 大学附属の私立中高一貫校は強いか?

☆首都圏模試センターの山下氏(同センター取締役・統括マネージャー)と倍率速報を見ながら、ときどき2018年の傾向について議論しているが、東海大相模がかなり好調のように感じなので、1月29日現在で、大学附属の学校の前年対比(複数回入試の場合は総数)のリストをつくってみた。
 
☆前年対比90%以上を並べて多い順にソートしてみてると、やはり東海大相模は高人気である。
 
180129
 
(慶應中等部はまだ公開していない。)
 
 
☆山下氏によると、「ネット出願の影響でほとんどの学校が出足があまりよくなく、現状では前年を割っているところが多いが、そんな中、全体的には、やはり大学附属校がつよい。また、中堅の大学附属校は模試の志望校調査の段階で良かったが、どうやら、新タイプ入試で明暗がわかれたかもしれない」と。
 
☆また、「大学附属校人気の大きな流れとしては、大学入試改革の不安部分がクローズアップされているが、今回の改革は大学側が当事者としていち早く、大きな変化を迫られている。それゆえ、大学→高校→中学へとICTの導入、アクティブラーニングの導入、新校舎や施設の見直しの高大連携が早く進んでいる可能性が大。そのため、革新的な中高一貫校を除いて大学附属校の方が先行しているように、中学入試市場では映っているのではないか」と。
 
☆明治大学など、今や早慶上明と並んでいると表現される時があるぐらい、学内の改革を行っている。SGUということもあるからだろう。
 
☆こう見ていくと、SGUであるかどうかにかかわりなく、グローバルなアクションを起こしている大学とうまく連携している附属、シンプルな新タイプ入試で、思考力や英語力を全面に出している附属に人気が集まっているのではないか。
 
☆東海大学や明大明治、早稲田実業、慶応グループのように、ほとんどが大学に進む中高が、革新的な教育にチャレンジすれば、進学力は保証されているわけだから、有効な探究活動を行うことができる。大学入試改革の不安もあるし、受験勉強で自己を見つめる時間を奪われることがない。
 
☆附属に入れば、何もしなくてもそのままエスカレーターであがれるからと、生徒が集まっていた時代は、もはや古き良き時代となってしまったということか。

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