« 2018年首都圏中学入試(45) 大学附属の私立中高一貫校は強いか? | トップページ | 【メモ】チームG2C いまここで未来を 創造力への意志 »

2018年首都圏中学入試(46) 工学院の未来社会大改造計画 1人ひとりの才能に適応する教育へ

☆本気で量から質の時代へ。一人一人の才能を開花し、集合天才のチーム作りに立ち臨む。これが、工学院大学附属中学校・高等学校の平方校長の信念であり、覚悟である。
 
☆今年から東京都の中学入試人口は、エリア格差が激しくなる。もう3年も前からそれを予測し、八王子エリアで、出願数を大量に増やしていくことはもはや望めない。しかし、これを日本の教育の、いや世界の未来社会の大改造の大きな一歩となる好機としてとらえ返そうというビジョンを描いたのである。
 
Photo
 
☆中学受験生の出願を増やす戦略から多様な才能を受け入れる入試、自分の成長に希望を抱く生徒を受け入れる入試というアダプティブ入試にシフトした。
 
☆一人一人の才能に適応する入試、一人一人の成長の想いに適応する入試である。今までのように、偏差値で輪切りにして、ある層の生徒を選抜していると、実際には工学院の革新的でクリエイティブな環境で才能を開花できるはずの生徒が入ってこれなかったということがある。
 
☆この状況をどう打開するのか、平方先生が校長に就任して以来5年間というもの、学内で知恵を出し合ってきた。そして決断をした。才能ごとの入試を行おうと。つまり、アダプティブ入試である。
 
 
180130
 
☆だから、1月30日現在の首都圏模試センターの倍率速報を分析すると、こんなにも多様な入試が行われているのかと改めて感動する。しかも、帰国生の出願が、2番目に多いという今までの中学入試では見たことがないような生徒の集まり方になっている。
 
☆2科目に挑戦する生徒は、工学院で、潜在的な自分の才能を発揮したい、自己変容して大きく成長したいという想いで、まず今持てる基礎学力で、工学院に臨もうとしている。
 
☆帰国生は、とにかくIBと同質、いやファボラボやプログラミングは、隣接の工学院大学や新宿のキャンパスを活用しているという点では、IB以上に恵まれた環境なのだが、他の日本の学校にはない未来型の環境、外国人教師の多さ、英語以外の教科も英語で行える環境で学びたいと思っている。海外の大学も当然視野に入っている。海外大学の留学経験のある教師も複数いる。
 
☆4科目入試にチャンレンジする生徒は、実は、工学院は、ここ数年で、大学合格実績を向上する計画を静かに着々と進めているので、思い切って東大や医学部への進路を思い描ける。国内の大学でも世界に通用する大学に進み、大学院から留学するという道もあるからだ。
 
☆医学界は、人間の生命と存在の尊厳を従来の医学の領域を越境して総合的な哲学的科学的領域に突入しているから、そこに挑む自分を思い描ける学校で学びたいと。
 
☆思考力入試、算数入試、英語入試に立ち臨む生徒は、はやくも自分の才能を自覚し、もっとその才能を生かしたいと。工学院は英語力、思考力、理数的思考力1つひとつを大きく開花していく環境を、工学院大学の教授と連携して創っている。創造的才能者1人ひとりに適応したアダプティブラーニングやカリキュラムマネジメントシステムに取り組んでいる。
 
☆そして、毎年、各種コンクールで、上記写真の山本君のように、創造的才能を高く評価される生徒が輩出されるようになってきたのである。このような才能の開花は、高1の後半から取り組む「探究論文」の編集過程で生まれることが多いが、この「探究論文」の学びも、平方校長が就任してから取り組まれるようになった。
 
☆ともあれ、スクールバスのネットワークを都内に拡大し、千葉県や埼玉、都心からも工学院に通えるようにもしている。
 
☆高度少子高齢化地帯である八王子エリアだからこそ、一人一人の才能を開花し、その多様性を集合天才のチーム工学院として学び舎を創るのである。そして、その難局は、世界の教育を改造するスーパーモデルを創る覚悟を促したともいえる。平方校長と先生方の野望は、着々と理想即現実へと結晶化している。
 
☆何のための中学入試か。それを、一人一人が考えて挑める工学院。そんな想いの重要性に気づいたら、工学院に挑んでみてはいかがだろうか。

|

« 2018年首都圏中学入試(45) 大学附属の私立中高一貫校は強いか? | トップページ | 【メモ】チームG2C いまここで未来を 創造力への意志 »

中学入試」カテゴリの記事