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2019年中学入試の新フレーム(10) 創造的思考を養う環境が求められる時代

☆2018年中学入試の新たな大きなウネリの<意味>がだんだん浮かび上がってきた。大学受験人口が激減する2021年問題をどう乗り越えるか、高大接続問題は創造的破壊を起こそうとしている。もし起こせなかったら、一部の大学は一時乗り切ることができるが、日本全体の大学は、世界から取り残される。それに伴い、国力は低下。このシナリオはいただけない。
 
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(20世紀末から、つまりPCが一般市場に出回ってからというもの、クリエイティビティの必要性が語られ、開発実践がなされてきた。その記念碑的な書籍。)
 
☆また一方で、アドビの調査によると、高校生自身が自分が創造的だと思っている割合が8%だという結果が出た。同社は、ソフトウェアーメイカーだから、ここに焦点をあてるマーケティング戦略の一環の調査だとしても、この値は無視できまい。
 
☆第4次産業革命時代において、ソフトパワーを生み出す創造的思考力が必要であるにもかかわらず、それがなかなか進まないのが日本の大学や教育全般であるということだ。
 
☆しかし、日本全体の小6のうち私立中高一貫校に進学する割合は7%。これは、やはり私立中高一貫校がやらざるを得ないのではないだろうか。とはいえ、創造的思考より相変わらず大学が変わらないから知識重視型授業をやるしかないという諦念も漂っているのも否めない。
 
☆2018年新タイプ入試激増の背景には、2020年大学入試改革をせざるを得ない学問の再定義問題が浮上してきているのだ。Creativityを欲求する世界精神の動きをどう捉えたらよいのか、保守的な発想と革新的な発想の葛藤が全面展開するのであろう。
 
☆未来を創るZ世代(アドビは、11歳から17歳をそう呼んでいる)の潜在的な創造的才能をマスクで覆う教育を選ぶのか、創造的才能を刺激する教育を選ぶのか?
 
 
☆自分の子どもの未来に保守的な道を見るのか、革新的な道を見るのか。
 
☆あるいは、こう置き換えてみるとよいかもしれない。ハードパワーに拠るのか、ソフトパワーに拠るのか。
 
☆日本は久しい間、前者に偏ってきた。そのおかげで、いやそのせいで、全体としての実質賃金は上がっていない。景気が良い良いと言われながら、庶民には経済はうまく循環していないのは、火を見るよりも明らかである。自分はそこに立たないから大丈夫であるという保守的な発想は、しかしながら気づいたら国力低下で、自分の首も絞める。
 
☆自分ならまだしも、子どもたちの未来を台無しにしてよいものかどうかは、熟慮したいところである。

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