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2019年中学入試の新フレーム(14) 2018年首都圏中学入試「入試総括コラボミーティング」 in 東京女子学園④

☆5つのギャップから未来が見えるのだが、「教育の質ギャップ(英語力×思考力×ICT×学びのタイプ)」は、やはり深い。前回はICTの行方をご紹介したが、最後に英語力と思考力について触れたい。
 
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☆株式会社スタディエクステンション代表の鈴木氏(未来型学習塾GLICCも主宰)は、唯一帰国生入試の分析情報を提供。氏は、中学入試から大学入試までの帰国生のためのサポートをしていて、大学入試クラスでは、東大、一橋、筑波大、金沢大、早慶上智などを中心に合格実績を出している。
 
☆中学入試における帰国生入試を、大学入試の帰国生入試の切り口で分析できる特別なリサーチャーである。2020年の大学入試改革のベースには、帰国生の現地での教育を大いに参考にしているから、帰国生とのコミュニケーションの中から見えてくる海外の教育と日本の教育の実際的なギャップは、改革の大きなヒントになっていることがわかると鈴木氏は語る。
 
☆また、鈴木氏の帰国生の大学入試問題の中核である小論文問題については、香里ヌヴェール学院の石川学院長が、その著書「2020年の大学入試問題」で、いかに2020年の大学入試改革に影響を与えているかが論じられている。
 
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(当日石川学院長も参加した。関西のカトリック校の改革の成功の話は、興味深い。今年4月は、関東でもカトリック学校の改革を行うそうだ。)
 
☆帰国生入試の動向には、最も確かな未来の変化がすでに表れている可能性がある。
☆そういう立場にある鈴木氏が、帰国生入試問題(おそらく帰国生入試問題のデータをGLICCが一番蓄積しているだろう)を、3つのカテゴリーで分けて具体的に分析。
 
☆帰国生入試においても、「入試問題は学校の顔」のテーゼはあてはまる。実は、この3つのカテゴリーは、グローバル教育1.0、グローバル教育2.0、グローバル教育3.0から逆算されていることがわかる。
 
 
☆会場校の教頭落合先生は、東京女子学園の思考力型授業があるからこそ、思考力入試が存在するという、やはり「入試問題は学校の顔である」というテーゼを証明するスピーチをされた。
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☆同校の思考力型授業は、すべての授業で、生徒が1人1台タブレットを活用して立ち臨む。アクティブラーニング型で、生徒は、知識・理解→論理的思考→創造的思考をぐるぐる循環させながら深い学びを行っていく。
 
☆それが可能なのは、思考コード(同校では「地球思考コード」と呼んでいる)というメタルーブリックと教科の具体的なルーブリックの展開がなされているからだという。落合先生は詳細な資料をもとに話された。
 
 
☆もはや思考力は一握りの優秀生のためのものではなく、生徒1人ひとりが有する資質・能力であるし、ICTの活用で、すでにそうなっている現場の話を聞くことができるだろう。

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