2019年中学入試の新フレーム(15) 国の教育改革を牽引 それゆえ国内市場がまだ追いついていない
☆ともあれ、本日2月17日(土)、富士見丘は、第3回SGH研究発表会を開催。各プロジェクトがフィールドワークやリサーチをした成果を英語でプレゼン。それはコンクール形式であって、自分たちの近未来ロールモデルを見にきた中3と高1も、ルーブリック評価をしながら傾聴した。
☆まさに学びの組織である。
☆高1の時は釜石にフィールドワーク。震災の意味、自分たちはいかにかかわれるのか、土地の人にインタビューしながら、痛みを共有しながら深い理解をたどっていく。
☆そして、高2はシンガポール、マレーシア、台湾へフィールドワークし、文化、教育、経済などの日本との比較スタディを通して、世界に共通の問題とその解決策を考案していく探究の道を歩んでいく。
☆フィールドワークに行く事前のリサーチや仮説も、実際の現地の同世代の高校生や見識者とディスカッションしていくうちに、脆くも崩れていく経験をする。そして、そのリフレクションを通して、新たに仮説を立て直し、提案を再編集するプロセスの体験は、成長の軌跡であり、自己変容型知性の発露である。
☆しかも、3年目を迎えるSGHプログラムはさらに充実し、エッセイ・ライティングの冊子まで成果物として作成するに至っている。
☆1人1台のタブレット型ラップトップの環境が広まり、リサーチやフィールドワーク、国内外の高大連携によって、スカイプなどで、グローバルコミュニケーションが日常の出来事になっている。インタビューによって、先入観や仮説が崩れ、新たに検証しながら論理的な仮説を再構築するスタディスキルを磨き上げていく。
☆プレゼンテーションもTEDを研究して、パフォーマンスあり、ストーリー創作ありと、世界を巻き込むプレゼンテーションが目指されている。
☆そして、論文を英語で編集するエッセイライティングへの挑戦。全員が取り組むのである。書くという行為は、具体的な説得力を高感度な抽象性に変換するメタ認知の養成であり、これがないと世界の舞台で本当の意味でディスかションができない。
☆プレゼンテーション後に、審査員から質問を投げかけられる。たとえば、AIツーリズムの研究はおもしろかったけれど、それを通して、人間でなければできないことは何か気づいきましたかと。
☆すると、経験を通して感じた痛みや感動の感性というったものは、AIがどんなにデジタル情報で知ろうとしても、人間の感じ方とは同じにならないはずと。実に深い理解に至っているなあという雰囲気が会場にパッと広がったのだ。
☆このようなメタ認知能力は、最終的に論文にまとめるリフレクションを何度も行うことによって育成される。
☆そして、ついに、このトレーニングの軌跡のかなたに、自分の探究したいことを学ぶ大学が、世界大学ランキング100位以内の海外大学に結びつくこととなった。
☆今はまだ、高3は大学受験の真っ最中であるが、あっと驚く成果が出るだろう。
☆完全にインターナショナルスクール級の教育環境が広がっているのだ。しかも学費は、その3分の1だ。
☆これでも、国内の中学入試市場は富士見丘を注目しないのだろうか?もしそうだとしたら、日本という国は、何かがおかしくなっていると言わざるを得まい。
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