【メモ】Emergent Scribing(ES)=21世紀型教育機構の新手法 アサンプションでの気づき
☆しかしながら、21世紀型教育機構のメンバー校であるアサンプション国際で行ったプロジェクトチームのワークショップでは、スクライビングと思考コードの統合が偶然にもでき、新たな展開が生まれた。
☆そういう意味では、まさに<Generative Scribing>だったわけだが、単純に新たな何かを生み出すというよりは、「授業→ワークショップ→世界→授業→・・・」という循環を創り出すスクライビングワークショップとなった。
☆21世紀型教育機構では、これを<創発的スクライビング:Emergent Scribing(ES)>と呼びことにする。
☆アサンプションでは、7分間で自分の1回分のPBLの授業について教師が語り、同時に他教科の教師が、聞きながらフローチャートに変換して転写していく。7分間の語りが終わった後、フローチャートを描いた教師が再現スピーチをする。
☆この段階で、どれくらい共有できたか確認でき、次に、そのフローチャートに別の色で「思考スキル」を書き込んでいく。
☆そのあと、書き込んだものがスキルなのか能力資質なのか議論していく。教師は生徒の側に立って、「理解力」とか「創造力」などという能力資質を表す言葉を、その能力資質が発揮できるにはどんなスキルが必要なのか、分解する作業をここでは行う。
☆教師としては、そんな面倒なスキルを必要とせず、自動化しているから、ぱっとできてしまう。それゆえ、最初そんなことが必要かどうかわからない。ところが他教科の教師と話し合うと、自分の教科以外の授業は、生徒とシンクロするところもあり、そこに飛ぶにはもう少し梯子をかけたほうが良いと分解の有効性について語り合う対話が生まれる。
☆こうして、授業のデザインの背景にある生徒の能力を高めるための思考スキルにどのようなものがあるのか浮き上がってくる。
☆そして、今度はみんなで、フローチャートに従って、各段階がどのレべルの能力資質を目指していたのか分析する。この能力資質のレベル分けが思考コードで、今回アサンプションでは、カトリック「思考コード」を活用した。
☆これによって、生徒が浅い学びではなく深い学びを行っているかどうかがモニタリングできたし、探究心が芽生えるきっかけをつくる最後の問いを付け加えようという新たな気づきも生まれた。というわけで、深い学びを生徒の探究活動につなげる仕掛けを創発できたわけである。
☆そして、それを受け入れる自己変容型知性を自分たちは持っていることもモニタリングできた。メタ認知能力があることの確認と言い換えてもよいだろう。
☆かくして、思考コードで媒介する授業は、こうしてワークショップを行うことで、実は精神×社会×自然の循環する世界を創り出すことにつながっていく、あるいは広がっていくビジョンが見えた。
☆グローバルな研修旅行や様々なワークショップも大いに必要であるが、日常の授業が「Growth Mindset×Critical Thinking × Creativu Thinking(G2C)」を思考コードで循環できるようになっていなければ、相乗効果が生まれないということになりかねない。
☆生徒が自ら未来の世界を構築していくには、G2C×思考コードが重要だということだろう。
☆日々の1つひとつの授業の重要性を改めて感じ入った。ところで、ES手法ばかりではなく、思考コードは、Thinking Codeではなく、LOGOS CODEであるということにも気づくことができたのは、カトリック校でのワークショップだったからということもあろう。
| 固定リンク
「21世紀型教育」カテゴリの記事
- 新しい対話の時代 自然と社会と精神とAIの循環ネットワーク (2023.08.12)
- 石川一郎先生のメタファー対話(2021.08.22)
- 学習指導要領の再定義の必要鵜性?(2020.08.28)
- ホンマノオト21に移動します。(2018.07.25)
- 【聖学院 生徒の未来を創るコンフォートゾーン(2)】(2018.06.28)
最近のコメント