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思考コードで見る「教育・産業・社会」(03)C領域思考人間の教師がいる学校①

☆教育と産業と社会を循環させる大きな影響力をもつのは、人間である。その人間がもしC領域思考人間であれば、クリエイティブクラスが活躍する好循環が生まれる。
 
☆もしA領域思考人間が主流であれば、エントロピーは増大するばかりで循環は血栓だらけになるだろう。もしB領域思考人間が権力を握ったとしたら、格差社会の調整をしながら人によっては好都合な循環で、人によっては悪循環となろう。
 
C
 
☆いずれにしても、教育が極めて重要である。今のところ教育の中心は、学校である。家庭も塾も学校をめぐって、教育市場の循環が生成されている。
 
☆この閉じられた循環の中で、教師の多くがA領域思考人間の場合、偏差値階層構造が出来上がる。産業人もA領域思考人間が多かった場合、ますます階層構造社会になる。家庭、学校、産業がそのような階層構造を循環するシステムを強化するように働く。もちろん、社会もそうなる。
 
☆しかし、A領域思考人間が存在するのは、知識を創造するC領域思考人間が存在するからであり、A領域思考人間だけの社会は、実際にはない。もしあったとしたら、モノ化された知識をコト化(開くこと)することができないから、知識どうしのクラッシュ(パラドクス)を解くことができず、社会は崩壊する。
 
☆だから、そのリスク回避のコントロールをするB領域思考人間が権力を握る。そして、このB領域思考人間が、強欲資本主義を目指すのか、公正的資本主義とか創造的資本主義を目指すのかによって、階層構造社会を強化したり、それを創造的に破壊したりすることになる。
 
☆現状では、NHKのドキュメンタリー番組ではないが、強欲資本主義の持続可能性を目指すB領域思考人間が官僚システムの主流なので、階層構造が強化され続けている。
 
☆しかし、一方で、このシステムが重度の制度疲労を起こしている事態に陥っていて、それが日常頻繁に起こるようになってしまった。テロ、いじめ、分断、炎上、格差、環境破壊、バブル、パワハラ糾弾の動きなどなど。。。
 
☆このような課題山積を突破するには、どうしてもC領域思考人間が一握りの人間に特権を付与されてきた状況から、すべての市民に解放されなければならなくなってきた。
 
☆そして、この状況が、社会全体でも望まれているがゆえに、第4次産業革命というクリエイティブクラスが活躍するシステムに移行しているわけでもある。
 
☆したがって、産業もクリエイティブクラスを優遇する動きがでている。ブラックの糾弾だとか働き方改革だとかは、その象徴である。もちろん、産業や社会が、クリエイティブクラスを取り込もうというのが主眼で、彼らのセルフマネジメントな起業を本音で支援するわけではまだない。またまたB領域思考人間が、クリエイティブクラスをうまく取り込んで、階層構造持続可能性を企んでいる政策的戦略に過ぎない。
 
☆一方、クリエイティブクラスは、ウェブと英語でグローバルネットワークを作っているから、その政策的戦略に乗ることはなくなる。つまり階層構造社会を軽やかに超えていく。
 
☆日本社会では、まだこの動きは小さいから気づかれていない。東南アジアの大学生は、英語を駆使して、世界中にネットワークをつくって、新しい生き方をしている。もともと多様性に満ち、少数民族もたくさんいて、多くの葛藤の歴史が目の前にある、もちろんその背景には、近代社会との悲劇的な出会であるコロニアルな文脈がある。それゆえ、そこをサバイバルするプラグマティックな手法を編み出していったというのが本当のところで、そうでない日本社会は、この現実態をつくるのはなかなかたいへんだろう。
 
☆しかし、そんな中、C領域思考人間の教師がたくさん集まっている学校がある。それは、三田国際、順天、聖徳学園、富士見丘、聖学院、恵泉である。ここに希望がある。C領域思考人間が多数ポジショニングをとっている学校がある。それは、開智グループ、かえつ有明である。ここにも希望がある。

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