思考コードで見る「教育・産業・社会」(10) 東大合格者のC領域思考人間のシェア?
☆首都圏の高校で、10人以上合格している学校を抽出して人数の多い順に並べてみた。開成、桜蔭、聖光、浅野はさすがだし、麻布や栄光は何があったのだろうか?塾歴社会からの応援があったのか、そこを払しょくしようという動きが勢いづいたのか。海城は、東大を受けずに、いよいよ海外大学進学グループができたのかもしれない。
☆20世紀型教育に戦略的にガッチリこだわった結果、本郷の合格者の前年対比は170%。凄い。
☆とかいう分析は、誰もがするので、そちらはおまかせしよう。
☆筑駒、駒東、日比谷、JG、フェリスなどの結果がこの段階ではわからないが、上記の学校の2018年の総数は、997人。2017年は943人。前年対比は、106%。おそらく、各誌は、首都圏の中高からの合格者がさらに増えたから、東大のローカル化が進んだということをテーマにするのかもしれない。
☆地域格差は、日本経済社会の在り方の問題を映し出すから、このものの見方は重要である。
☆しかし、東大の場合は、毎日のようにテレビで報道されているように、ストレートに日本の近代官僚社会のエリート人材の質に影響を与えてしまうから、どんな人材が東大に進んでいるのか調べてみる必要がある。とはいえ、私が直接調べる知恵もお金もないからできない。それゆえ、妄想で書くしかないわけだ。
☆そこで、各学校の入試問題が、各学校の育てたい学習者像に対するメッセージだと仮定して、C領域思考人間がどれくらいいるのか、合格人数にざっくりとした係数(入試問題から推理)をかけてみた。
☆すると、上記の997人のうち、58%がC領域思考人間であるという結果になった。この推理の仕方については、今後述べていくこととして、ということは、42%がB領域思考人間なわけである。上記の学校は、Bは意識していると仮定してだが。
☆そしてC領域思考人間は、クリティカルシンキングが発達しているから、塾歴解放区を本音としては望むわけである。一方、B領域思考人間は、効率性、合理性、優勝劣敗、損得勘定を価値観としているから、塾歴社会に属すると仮説を立ててみる。
☆首都圏以外の高校は、まだまだ20世紀型教育であるところが多いから、A領域思考人間としてみよう。実は東大は、A3思考で十分に合格できるからである。
☆もちろん、全体の結果がでたら、再分析をするが、この上記の限られた学校における塾歴社会のシェア42%が、全体として多いかどうかはなかなか判断が難しい。
☆この42%は、東大合格者全体では14%に過ぎないからである。実は、シェアの大きさより、その働きについてチェックしていく必要がある。以前語ったが、B領域思考人間は、人をコントロールすることが好きなのである。したがって、多くの人をA領域思考人間だとレッテル貼りして操作していく冷徹なというかネガティブなキャラクターもいるのである。
☆そして、C領域思考人間を囲い、自分の都合のよいようにマネジメントしていくのである。まったく日本の近代官僚社会の暗黒面の構造を抱えている。
☆何度も言うが、東大合格者のキャラクターは、他人ごとではなく、官僚にストレートに影響するから、私たち国民の生活に悪循環をもたらすも好循環をもたらすも、ある意味、ここにかかっている。それも実に寂しいが、学歴社会とはそういうものだ。
☆それゆえ、C領域思考人間のシェアが増えれば私たちの生活もハッピーになる可能性は高くなる。最終的にはもちろん自分次第であるが、子どもの未来を考えると、東大が暗黒面に支配されているより、支配されていないほうがよい。
☆ゆえに、合格者を輩出している学校が、塾歴社会の加担者であるかどうかはチェックしたほうがよいのである。
☆外的要因として東大がローカル大学になったかどうかも大切であるが、目に見えないそれゆえに一般には気づかれない、気づいた時にはすでに遅しという内的要因として東大にA領域思考人間、B領域思考人間、C領域思考人間がそれぞれどれくらい合格したのか推理しておくのもリスクマネジメントとして重要である。推理ではなくきちんと誰かが調べてくれることを期待しつつ、語り続けようと思っているのである。
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