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2019年大学入試問題の新フレーム(06)クリエイティブキャリアデザイン問題の出現。

☆なるほど慶應義塾大学環境情報学部の小論文は面白すぎる。いくつかの写真から、自分のモチベーションを内燃させるものを選択し、その写真とタイトルの枠内で、自由な発想で、合理的ではなく、物語を創造せよという問題。
 
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☆とはいえ、条件はそう簡単ではない。なかなか複雑なのだ。まず、私たちといっしょにやっていくには、次のような考え方や価値観を共有して欲しいねとマインドセットしてくる。
 
環境情報学部は次のような学生が欲しい。
「自分が心から好きで面白いと感じている ことを研究し、人間の新しい未来をその研究によってみずから切り開きたいという熱意を持った学生」


そのためには、4つの条件をクリアして欲しい。
①確かな基礎知識の体得
②これまでにないビジョンやコンセプトを創り出す力
③ものごとを 想像する力
④自分が持っているイメージを他人に的確に伝える能力


☆まさに、君のキャリア形成を問うよというマインドセット。Who am I ?の変形問題である。


☆これは、「制約内で、自由な発想で、合理的に説明せよ」という条件を創造的に破壊せよという新たな条件設定。


☆だから、小論文ではなく、物語なのである。そして、この物語こそ、文理超越して、論理的存在を物語る創造的思考の発露なのである。東大は、歴史でも化学でも、目に見えない世界を、この論理的存在を物語って、解明していくことの重要性を理解する問題が出題されていたのだが、慶應義塾大学環境情報学部では、理解で終わるのではなく、実際にやってみようよという創造的思考を発動せよと。


☆しかも、君のキャリアデザインが私たちと適合するかどうかも見るよと。 
 
☆創造的思考とキャリアデザインが融合したカンザキメソッドのクリエイティブキャリアデザイン問題が出題された。


☆どうりで、神崎代表の経営するAO入試や小論文の塾から、SFCへの合格が多いはずだ。


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☆また、文杉のDDコースからもSFCに合格を決めているのも、普段の授業で、STEAM教育がなされているからだということが了解できる。上記の自分を描くアート作品は、インパクトがあるが、なぜそのフォントなのか、なぜその文字をそこに配置したのか、なぜその部分はその色なのかまで、徹底的に議論していく授業でもある。


☆創造的思考をトレーニングする授業の増加、そしてそれを必要とする大学入試問題の出現。


☆このようなことに興味関心がないのは、結構であるが、だからといって、それでは採点できないとか偏差値がでないとか、それは子どもたちの未来をつぶす言動である。そういう考えを持っているのはまったくどうでもよいが、子どもたちの未来を創る邪魔だけはしないでほしい。


☆それにしても、この環境情報学部の問題は究極だ。もしも与えられた選択肢の中に、自分の興味と関心があるものがない場合、自分で選択肢を創造してやってくださいというのであるから。


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