2019年中学入試の新フレーム（18） 富士見丘 未来のスーパーモデル校

☆富士見丘という進化型組織社会のスーパーモデル校がある。世間はまだせいぜい達成型組織社会（受験市場的には塾歴社会）で、偏差値を競争尺度として扱っている。つまり勝ち組負け組＝優勝劣敗感覚。

☆しかし、グローバルな領域に目を転じれば、もちろん、まだまだ達成型組織社会（オレンジ組織）もあり、戦争状態になっているが、そこをリフレクションして、進化型組織社会（ティール組織）も着々と広まりつつある。

☆したがって、帰国生と一般生とでは、環境が違うので、ティール組織の感覚に気づいている割合が違う。帰国生の５０％は、オレンジよりテールを選択する層があるだろう。

☆しかし、国内市場ではまだ、10％前後である。それゆえ、富士見丘は、帰国生が自分たちにとってスーパーモデル校であることに気づく学校であり、国内市場では、見れども見えない現象が起きている。

☆しかしながら、理事長補佐の吉田成利先生と協働している学内の先生方は、そのようなゆでガエル国内市場に惑わされず、子どもたちの未来をいまここに展開しようとティール組織である海外の大学や、いったん国内大学に行ってそれから海外に旅立つグローバル高大接続準備教育に余念がない。

☆そして、SGH（スーパーグローバルハイスクール）に認定されて3年が経過した。その成果の一つが、今春の大学合格実績であろう。2月27日現在の結果について、同サイトにはこうある。

2018年度大学入試合格速報 【2月27日現在】2018.02.27

2018年2月27日現在の、高校3年生の主要大学入試結果をお知らせします。
SGH指定1期生である本年度の高校3年生は、SGUを中心としたグローバル化を推進する大学や海外大学への進学が増加しています。ロンドン大学キングスカレッジ（QS世界大学ランキング23位*）、クイーンズランド大学（QS世界大学ランキング47位*）、シドニー大学（QS世界大学ランキング50位*）といった海外の名門大学への進学を決めた生徒もいます。

*世界大学評価機関Quacquarelli Symondsが発表した「2018年世界大学ランキング」。日本の大学は、東京大学が28位、京都大学36位、東京工業大学56位となっている。

ロンドン大学 キングスカレッジ【英国】1名
クイーンズランド大学【豪州】1名
シドニー大学【豪州】1名
マッコ－リ―大学【豪州】1名
慶應義塾大学1名
早稲田大学2名
上智大学5名
学習院大学1名
青山学院大学1名
立教大学10名
中央大学11名
法政大学7名
明治大学1名
成蹊大学7名
成城大学5名
明治学院大学8名
國學院大学5名
獨協大学11名
東洋大学5名
駒澤大学4名
東京女子大学5名
日本女子大学9名
津田塾大学4名
学習院女子大学1名
関西学院大学1名

☆同校は、海外のエスタブリッシュスクールのようにスモールサイズであるから、この輝かしい成果は卒業生対比100％優に超えるだろう。GMARCH以上にSGUの東洋大学を加えた合計数の卒業生数対比は70％前後だろう。

☆世界大学ランキングが東大や京大、東工大以上の海外大学にも合格しているのだ。吉田成利先生によると、ロンドン大学キングスカレッジに進む生徒は、模擬国連部第1期生でもあり、優秀スカラーシップ付きだということである。

☆グローバル高大接続準備教育についての見識が広まっていない国内市場では、たまたまではないかと思われる方もいるかもしれない。いやいや「グローバル高大接続準備教育」とうたっているからには、富士見丘は海外の私立中高や大学と連携しているということを示唆しているのである。

☆したがって、ロンドン大学 キングスカレッジ【英国】、クイーンズランド大学【豪州】は指定校推薦枠のコントラクトをしているのである。こういう交渉ができるかどうかが、グローバル高大接続準備教育であって、たんに海外大学何人いれるという数値目標をたてればよいというものではない。

☆かくして、帰国生は、この富士見丘のグローバル高大接続準備教育が、日本のどこの学校にもない破格の高品質の教育であることに気づいている。

☆しかも１条校であるから、インターナショナルスクールの3分の1から2分の1の学費で通えるのである。スモールサイズの学校がゆえに、静かに口コミで広め、オレンジ組織のような前世紀の遺物が持ち込まれ、汚染されないようにしようという受験生の間での配慮が働いている。

☆人気が出ると、悪貨は良貨を駆逐するからだ。こういう見識者が集まってくるスーパーモデル校富士見丘。高品質の教育としかし経営の均衡を持続可能にするという点では、吉田晋理事長は痛しかゆしだろう。

☆だが、日本の未来の子どもたちのためにも、ここは踏ん張ってほしい。多くの見識者もぜひ応援して欲しい。