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2019年中学入試の新フレーム(36) 開放系思考力を育成する学校か閉鎖系思考力を育成する学校か

☆前回まで3回シリーズで首都圏模試のプッシュ<プル戦略について書いてきた。模擬試験会社で、ということは首都圏中学入試市場の中で最先端で最適の未来を映しているプロトタイプが首都圏模試センターだということなのだが、首都圏模試センターと共闘する塾やセンターの学習理論と実践に親和性のある学校は、開放系思考力を育てようとしているといえる。
 
 
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☆前回までのシリーズで、典型タイプとして分類したから、学校は閉鎖系思考力育成のグループにいれたが、その中から脱却しようとしている学校ももちろんある。そして塾もそうなのである。
 
☆そのような学校は塾歴社会から、はっきりと相手にしていませんと公言されているし、塾も同様だ。
 
☆しかし、塾歴社会は、世界大学ランキングで早稲田慶應以上の国内外の大学に進学するようになると、別に教育の中身はどうでもよく、そういうところは相手にしますとこれまた公言してしまう。
 
☆そのグループの人は、大笑いしながらそういうことを平気で断言する。たしかにジョブスも吉田松陰も狂えと言ったが、それは権威や権力に対してだ。そういう意味ではMITメディアラボ所長の伊藤穣一氏もジョブスや松陰と親和性がある。
 
☆というわけで、彼らと親和性のある教育環境は開放系思考力を育成する学校だ。
 
☆開放系思考力を育成する学校は、国際バカロレアを導入している学校やSGH、SSHに認定されている学校、21世紀型教育機構加盟校、ラウンドスクエア認定校やケンブリッジイングリッシュ認定校、イートンカレッジ連携校、カナダのBC州連携校、タイのメーコック財団などグローバルコミュニティと年間通じて連携している学校などのケースが相当するだろう。
 
☆もちろん、細かくチェックしないとスローガンだけという場合もあるだろうが、これらの学校は何らかのアクレディテーション機能を持っているから、スローガンだけでは終わらないというのも本当のところだ。
 
☆御三家というグルーピングは、いずれも開放系思考力が育つ場であるが、学校がその教育プログラムを持っているわけではない。地頭のよい生徒がさらに成長していく環境をマインドセットしているとみなした方がよいだろう。
 
☆いずれにしても、開放系思考力を育てる学習実践や学習理論をきちんと有していて、日々ブラッシュアップしている教師は、私の周りにもいる。チームG2Cのメンバーや未来を創る会のメンバー、TProjectのメンバーである。いずれ紹介したい。
 
☆彼らは、それぞれの場で、開放系思考力を育成する活動を過激にしている。共感している理念は、「諸君、狂いたまえ!」という松陰の留魂録や、クレイジーになれ!というジョブスの言葉である。明治時代が立ち上がってから150年めの2018年。ピッタリのマインドではないだろうか。

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