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【メモ】今年もMの衝撃は続く!

☆昨年は、ミネルバ大学という<Mの衝撃>の意味を保護者と共有しながら、英語力や思考力が求められる時代の到来について語ってきた。これは実に2018年も続くのであるが、ここんところしつこく語っているように、C1英語、C領域思考が重要になってくる。
 
☆Cの音とは、「ド」で、つまり、ハ長調の響き。学びとしては、複雑で深い学びが必要な領域だが、気分はシンプルで明るい感じということ。希望の音である。
 
2
 
 
 
☆A英語、A領域思考は、ルールや記憶という作業の領域だから、学びとしてはシンプルだが、気分としては、A=ラ=短調が基調で郷愁の響きがする。
 
☆Aは祖先以前性時代からある音色である。自然に還るという意味で、重要であるが、自然と共生ながらイノベーションを起こしていくには、C領域思考という希望の閃光も必要なのだ。
 
☆また、何を言い始めたのかと思われるだろうから、枕はこのへんにして、昨日のMの衝撃の話をしようと思う。昨日は2人のMと会った。というか二人とも初めて顔合わせをした。私はmediationの役割だった。そういう意味では、昨日は3Mの出会い。どうもこのMという宇宙音の衝撃波が、多様で、今年は、この多様なMの衝撃波をしっかり受信したいと思っている。
 
Bluemoon
 
☆午後7時から思い切りステーキを食べ、ワインを飲みながら、対話した。それからBarBlue Moonで、それぞれワインやカクテル、スモーキーなウィスキーを飲みながら対話は続いた。気づいたら次の日になりそうだったので。別れたが、あっという間の5時間だった。
 
☆2人のMは、生徒数1000人を超える団体をそれぞれ運営しているから、マネジメントやマーケティングの話が中心だったのだが、社会の変動とどうなるのか?社会の新たな方向性に影響を与えらるものは何か?などのトピクに集中していた。偏っていたということのほうが正解かもしれない。
 
☆たまたま、最近私がブログで落合陽一氏の著書「日本再興戦略」について、しつこく言及していたので、彼らもそれぞれその本を持参してやってきていた。自分たちも落合陽一氏の考えには共感するしビジネスのヒントになると。それにしても、阿吽の呼吸で本を持ってきているというのは不思議だった。
 
☆彼らもある意味学びの時空デザイナーだし、ビジネスのマネジメントを行っている。またみな大学院で研究をしてきたし、その延長上に自分の仕事もあるから、落合陽一氏ほどではないにしろ、どこか共感するところがあるのだろう。それに全員ポジティブシンカーで、Cの音が似あう。もちろんC領域思考人間である。
 
☆とにかく、2020年以降の日本の経済社会の変化はどうなるのか、シナリオをさぐったり、それに伴うあるいは、それに影響を与える学校や塾の変容はどうなるか、それについてああでもないこうでもないと。
 
☆そのとき、落合陽一氏の知見をデフォルトできていたので、ふだんクライアントに話す時に配慮するわかりやすい言葉を選択する必要はなかったので、言説の壁がなかった。
 
☆経済社会については、いささか落合陽一氏の影響を受けすぎているが、ブロックチェーンでどんどんICOを構築していけばよいのではと。ただし、信用力がなければ構築できないから、そこはやはり未来の自分に投資するという意味で金融投資能力が必要だとかなんとか。
 
☆eポートフォリオも本来ブロックチェーン化が必要だが、過去を変えることができないのは、少しなあと。だから自己変容型知性というのがここにきて重要だということなのかあとか。それには、アービトラージ的な考え方が重要だとか。
 
☆アービトラージというのは、実は新しいけれど古くからあった概念。というより資本主義の根本原理。12世紀後半から13世紀初頭にかけて生まれたレオナルド・フィボナッチに由来する。
 
☆ローマ数字では、商取引がめんどうだから、アラビア数字を取り入れて、異通貨間の決済システムを生み出す役割を果たしたのがフィボナッチというわけ。遠隔地商人だった父を手伝いながら、研究した。フィボナッチ数列は、この資本主義の根本原理を生み出すルーツだった。そこに黄金律が結びつくわけだ。
 
☆フィボナッチ誕生50年後に誕生するのがトナス・アクィナス。ヨーロッパに今もまだ決定的な思想的・文化的影響を与えているC領域思考人間の巨星だ。
 
☆遠隔地商人と都市当局の商取引の葛藤を解決する公平性や利子、交換価値について、資本主義の萌芽の理論を創った。しかし、神の存在が無化される近代にはいって、資本主義の暴走を止めていた思想が吹っ飛び、強欲資本主義に走るわけだ。
 
☆メディチ家やロスチャイルドの基本もまた、そこにルーツがあるだろう。だから落合陽一氏は改革とか革命とか言わずに、アップデートという。古くて新しい問題だからだ。
 
☆さて、落合陽一氏は、だからといってトマス・アクィナスに回帰しようとは考えていない。神という中央集権化をとらずして、公平で信用力のあるアービトラージシステムを創れば、ウィリアム・モリスの言うユートピアはできるだろうと。
 
☆教育において、未来の信用力=知的活動のポートフォリオマネジメントが必要なのだと落合陽一氏は語るわけだ。
 
☆いずれにしても、それを可能にするには、数学的思考とコンピュータサイエンスだという。2人のMも仕事のベースは、ICTであり、エンジニアリングである。その土台の上に教育をデザインしている。
 
☆ブロックチェーンの考え方やAI学習の導入によって、今の学校や塾の在り方はがらりと変わる。アップデートというかバージョンアップというわけだが、振り返るとやはり革命的なことが起こっている。それが2020年以降の経済社会とそれに相互影響となる教育の在り方の大きな変化である。座年ながら2020年大学入試改革やそれに伴う学習指導要領の改訂もそこにコミットメントできない。
 
☆この衝撃波の響きを聞き取ることができる人、あるいは奏でることができる人、コミットメントできる人、それが昨日の2人のMだった。
 
☆そういえば、エッシャーと数学について対話した聖学院の本橋先生の名前にすでにMが存在するが、本橋先生もMの衝撃派を奏でられる人だ。2018年のテーマは、引き続き≪Mの衝撃≫になりそうである。
 
 

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