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【メモ】Mの衝撃の根源 Mining of Wonder

☆「グローバル教育3.0」の根源は、Mining of Wonderである。現状行われているグローバル教育や諸団体との連携教育は、共通言語を習得して、国内外の社会で多様な体験をする。その中で、気づいた課題を出発点に、様々なリサーチ、創造的問題解決をしていくプログラムがほとんどだろう。
 
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☆もちろん、そのプログラムのプロセスは大いに結構である。しかし、そのプロセスにかかわるメンバーが閉鎖系思考力の持ち主であったらどうなのだろうか?開放系思考力の持ち主がかかわるのとどう違うのだろうか?
 
☆あるいは、このプログラムに参加することによって、閉鎖系思考力の持ち主は、開放系思考力の持ち主に自己変容できるのだろうか?もちろん、そんな必要はないという考えをしている人もいるだろう。
 
☆同じ体験をしても、閉鎖系思考力の持ち主は、いまここでからその背景にある歴史、文化、自然に想像力の尾翼を羽ばたかせることができるのだろうか?彼らにとっての基礎学力は、あらかじめ準備されている知識や体験をインプットして、それを組み合わせて活用するという組み合わせの創造的思考である。
 
☆一方、開放系思考力の持ち主は、いまここでからその背景にある歴史や文化、自然に想像力を働かせ、さらに、社会、自然、精神の循環が滞る根源的な問題を掘り当てていく学びができる。それを基礎学力と呼び、オリジナルの創造的問題解決への探究の扉を拓くことが創造的思考なのである。
 
☆グローバル教育3.0は、開放系思考力を形成しながら、根源的な課題を見つけ探究していける自己変容型知性を有するグローバル市民が参加する教育。
 
☆そんなことはどうでもよく、とにかく異文化で学ぶことが大切なんだという気分では、子どもたちのマインド危機は大きくなるばかりである。
 
☆2020年の大学入試改革の根本的な問題は、そこにある。英語の民間試験を活用することに公平性があるとかないとか、主体的・対話的で深い学びが教師の負担になるとか、そこに論点があるのではない。
 
☆いや、むしろそんな議論で湧いていることが、子どものマインド危機をどんどん進行させていることに気づくセンサーを曇らせているのである。
 
☆もはや、大切なセンス・オブ・ワンダーはすぐに立ち上がらなくなっているのかもしれない。したがって、その喜びと恐怖のジレンマを掘り当てる作業が必要になってきた。そのマイニング・オブ・ワンダーの学びの場を早急に創ることがグローバル教育3.0の出発点ではないだろうか。
 

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