【メモ】教育の世界で何が起きているのだろう?
☆保守的グループと革新的グループが同居しているということである。考えてみれば、≪官学の系譜≫と≪私学の系譜≫といっているものの、日本の場合は明治政府という組織の中から生まれてきていて、欧米のように国家から独立したルーツをもっている私立学校とは、日本の場合はまた歴史的文脈が違う。
☆戦後、なぜか私立といっても初等中等教育の部分が、知事にひもづき、教育委員会の書簡でなくなってきた。そういう意味もあって、≪私学の系譜≫といったとき、中学入試市場をリサーチすることがわかりやすいわけである。
☆しかしながら、結局は≪官学の系譜≫の中にも、≪私学の系譜≫の中にも、保守的グループと革新的グループが同居しているというのは、やはり近代官僚日本社会を形成している組織は、まるで細胞のように同一構造になっているということだろう。
☆だから大学入試や中学入試が、「教科中心入試」vs「教科越境型のAO入試や思考力入試」という構図になっているのも、保守的グループと革新的グループの力学の反映であると考えるのがよいだろう。
☆そして、保守的グループは要素還元主義、要素分解主義、目先の自己都合主義、ピラミッド組織、権威主義、抑圧主義、Fixed Mindsetなどを好む。そうそう天才は一握りの人間だけという考え方も保守的グループが好きな優勝劣敗発想。
☆革新的グループは、関係総体主義、長期的ビジョン中心主義、ティール組織、相互信頼主義、開放主義、Growth Mindsetなどを好む。みんな天才という1人ひとりの才能を見出そうとする考え方を好むのも革新的グループ。
☆この2つの価値観を融合させることは、さかのぼることプラトンのアカデメイアからずっと試みられ、解決できないことだった。
☆それが、宗教戦争になり、市民戦争になり、近代国家間の戦争になり・・・。身近なところでは、DV、いじめ、学級崩壊、さまざまな事件・・・。
☆保守グループ同士の衝突もあろうし、革新グループ同士の葛藤もある。
☆結局は、微妙の差異をめぐって、議論になり、論争になり、喧嘩になり、戦争に発展していく。バタフライ効果とは言い得て妙だ。
☆その効果が、破壊と創造という歴史を生み出している。
☆ヘーゲルの精神現象学は、絶対精神で終焉を迎えるはずだったが、どうやらそれは突破されて、無限進化か無限後退かわからないけれど、弁証法と訳されているダイアローグは果てしない物語ということだろう。
☆というわけで、保守グループが力をもっている組織は、安定感はあるが、やがて衰退する。革新的グループが力をもっている組織も、エネルギーがあるが、実は、学び続けなければ、エントロピーが増大し、保守的グループに変質してしまう。
☆常に創造的破壊を続ける組織は、しかしながらなかなかない。
☆しかし、学び続けることが持続可能なのは、1人の人間である。人生100年とまで言われているが、それなら創造的破壊を続けるには短いくらいである。
☆AI社会が到来しようが、Ai社会以後の世界がどうなろうが、創造的破壊を持続可能にできるC領域思考人間に変容すれば、何があろうとハッピーライフをおくりながら、次代の世代にその学びの方法を伝授して死を迎えることができるだろう。
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