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2019年中学入試の新フレーム(49)新規開校続々。 21世紀型教育が日常化する

☆2019年首都圏中学市場に新たに出現する学校がある。細田学園中学校、ドルトン東京学園、武蔵野女子学院の中学共学化がそれだ。
 
☆いずれも、共学であり、東大一点成果主義をうたうことはなく、国内外の幅広い選択肢が進路指導に盛り込まれ、パーソナライズ、コラボレーションを大切にする21世紀型教育を計画している。
 
Dsc04109
 
 
☆各学校のサイトには、まだ具体的な学びの展開は当然掲載されていないが、細田学園中学などは、アラン・ケイの「未来を予測する最善の方法は、自らそれを創り出すことである」とか、ヴィトゲンシュタインの「自らの言語の限界は、自らの世界の限界を意味する」とか、スペンサーの「教育の目的は人格の形成にある」などの先人の言葉を引用して、教育の3本柱の特徴を印象付けている。
 
 
Photo
 
 
☆そして、全体コンセプトは、次のジョブスの言葉を引用している。
 
「Making dots
最高の原体験を得て、
Connecting the dots
それを輝かしい未来へ繋ぐ
 
☆いずれも、進化論やプラグマティズムを代表する先人の知恵を選択しているから、引用の背景には相当イノベーティブでリベラルアーツ的な発想をもった見識者が控えているのは伝わってくる。
 
☆しかもdotsを原体験に置き換えるところはおもしろい。1つひとつの原体験は、いまここでは未来を内包しながら創造性を発揮している。時間がたてば、連合し合って、未来を増幅する装置=アンプになっているよというのは、アラン・ケイだが、そんな未来方程式を自ら創ろうよというメッセージがなかなスマートだ。
 
☆今の時代の予告は、すでに、アラン・ケイによって、1970年代後半の論文(上記写真の本に所収)で述べられている。上記の本は1992年に出版されているが、私も当時カリキュラム・授業・テストをデータベース化する作業をしていたときに、ワクワクしながら読んだ本だ。
 
☆アラン・ケイは、未来は自分で創造したほうがはやいといっているが、すぐ次の個所で、でも商品化して日常化するには10年かかるといっていた。ケイは1989年ベルリンの壁崩壊と同時にIT国際会議で大活躍するが、なるほどそれから10年後のIT革命の潮流のdotをそのときにうちこんでいた。
 
☆その潮流は、バブル崩壊やITバブルの崩壊を経て、日本の教育ではやや遅れて2011年に「21世紀型教育」という名称で結実することになる。
 
☆しかし、アラン・ケイの言葉が日本の教育の世界に一気呵成に広がったのは、2020年大学入試改革に伴う学習指導要領の改訂作業の答申の中で引用されてからだ。
 
☆いずれにしても、2011年から7年経過した。アラン・ケイによると、イノベーションは、ハード→ソフト→カスタマイズ→サービス→日常化という10年のプロセスを経るそうだ。
 
☆すなわち、21世紀型教育も日常化する段階に入った。よって、グローバル教育3.0へアップデートされるのも歴史的必然であろう。
 
☆2019年中学入試のフレームは、どうやら21世紀型教育の日常化拡散と先行している21世紀型教育校がアップデートするウネリとなろう。
 
☆アラン・ケイは、未来はよくわかっていないのだから、干渉しないことだという。大量の優秀な人材を集積し、そこに大量のお金を注ぐ以外にイノベーションは起こらないのだとも。
 
☆2020年大学入試改革や学習指導要領改訂作業は進むだろうが、いろいろなしがらみや干渉は多いし、優秀な人材やお金を大量に注ぐ動きもない。満開の花は開きそうにない。
 
☆相対的に自由度の高い私立中高一貫校の市場で、21世紀型教育が先行するのは、そんなところに理由があるのかもしれない。
☆いずれにしても、2018年は、グーテンベルグ死後5550年、フランケンシュタイン誕生200年、明治150年である。2年後の東京オリンピック・パラリンピックにかけて、ビッグイベントが生まれることは必至である。

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