2019年中学入試の新フレーム(54) 石川一郎先生との対話。根源的なものを生み出すC軸思考。
☆石川先生は、学びの階層構造をホラクラシーな学びに転換するスーパーファシリテーターの役割を果たしている。先生の視野は学校を超え普遍的な教育のメタ次元。そのメタ鏡に照らしながら、現実をデザインしていくから、教育の改革やアップデートの理由が、いつも根源的なところに結びつく。
☆生徒募集戦略は、もちろんマーケティングのイノベーションや組織力にも大きく影響されるが、この根源的な響きが、学内に充満していてなければ実はうまくいかない。
☆石川先生がかかわっている東京のある学校で、UCLのファウンデーションコースに合格した生徒の話がでた。その生徒はロンドン大学の幾つかのカレッジも合格している。
☆ファウンデーションといっても、イギリスの大学は3年制で、イギリスの学生がギャップイヤーを行っている時に、イギリス国外の生徒、つまり留学生は、クリティカルシンキングやサイエンスシンキングなどのアカデミックスキルを学ぶ1年間の準備期間を義務付けられる。そこからさらにオックスブリッジの可能性も担保されたまま、90%は当初希望している大学に進学できる制度である。
☆それはともかく、IELTSのスコアとクリティカルシンキングテストを通過しなければ、ファンデーションコースには進めず、かなりハードルが高い。というのも、問題が、ある意味京大特色入試や東大推薦入試より難しいかもしれないからだ。もちろん、英語で記述しなければならないわけであるし。
☆当日どんな問題がでたか、門外不出であるが、合格した生徒によると、創造とコピーと剽窃について、あるエピソードを読んで、いろいろな問いに回答していく形式だったようだ。
☆エピソードも詳しく記述されているわけではないので、日本でいう課題文に手がかり足がかりを見つけて、それをアレンジしていく形式ではない。
☆すべては、エピソードの背景を、もしこうであったらとか、体験とか社会的事象などを例にとりながら、条件を自ら決めて論理的な仮説を構築しながら、記述していく。
☆いわば、自分の論理的仮説の強固さを検証するスタイルの問いである。問いは、比較や差異、根拠、パラフレース=置き換えなどの思考スキルを活用することが明示されている。
☆論理的仮説を組み立て、自ら検証していくわけだから、首都圏模試センターの思考コードでいえば、クリティカルシーンキング、クリエイティブシンキングを活用するC軸思考力を要する。
☆そして、思考スキルのトレーニングがされていることが必要だ。
☆ところで、伝聞だけでなぜ問いがわかるのだろうか?それはすでにUCLはサンプル問題を公開しており、その問題をみれば、エピソードというコンテンツは違っても、問いは同じである、つまり思考スキルは同じだということになっているからだ。この形式はIBなども同様だ。
☆これについては、石川先生の著書「2020年の大学入試問題」(講談社現代新書)225ページから235ページにかけて、サンプル問題を翻訳して、その解答解説まで詳しく記述しているので、ぜひご覧頂きたい。特にUCLや、京大特色入試、東大推薦入試を受験しようと考えている生徒は必読だと思う。
☆解答づくりには、東大に帰国生入試ではいった学生が協力してくれたというから、なおさらである。
☆ある意味、この書は、受験生のみならず、私たちが、今後どのような問いを必要とするのかその予言書にもなっている。
☆課題文付き小論文は、ロジカルシンキングだけでいける。しかしUCLのような問いは、クリティカル&クリエイティブシンキングで仮説を立てて、ロジカルシンキングを立ち上げていく。
☆目に見える表現段階では、同じロジカルシンキングなのだが、その背景で、他人の文章に拠って立つのか、自分の論理的仮説という物語に拠って立つのかでは、大きな違いがある。
☆この違いが、将来の人間力の豊かさを生み出すエンジン出力の大きさの違いにつながっていいくのだろう。
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