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2019年中学入試の新フレーム(70) 立教女学院の「論理力・思考力・表現力」

☆今年も立教女学院の「ARE学習・卒業論文2017年度第13集」を頂いた。この論文集は、同校の中学から積み上げてきた知の体験と論理的思考と批判的思考のトレーニングの集大成である。
 
 
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☆そして、その積み上げてきた知の集積の中から、実に興味深い課題意識が浮かび上がってくる。たとえば、「日本において独自のゾンビブームが形成された過程」という論文などは、実はグローバルな広がりをもって今注目されている話題でもある。
 
☆というのも、今年はフランケンシュタインが誕生して200年なのである。まさにゾンビのバリエーションである。ゾンビがフランケンシュタインのバリエーションなのかもしれないが。
 
☆それに、UCLのファウンデーションに進学するためのクリティカルシンキングテストでも、ゾンビがトピクになっている。
 
☆化学兵器やAIなど人類を脅かすテクノロジーやイノベーションという側面を考えるうえで、重要な契機となっているのである。
 
☆そのような重要な問題を、日本の深層文化とエンターテイメントというサブカルチャーなどに結びつけて論じている。
 
☆このようなサブカルチャーから文化深層に迫る視点はどのように育まれるのだろうか。おそらく、それは同校の教科の授業が、知識を暗記するようなスタイルではなく、一つ一つの知識の背景にある文脈や歴史などのネットワークを掘り下げ広げていく授業が展開されているからだろう。
 
☆そして、礼拝による内省する時間がたっぷりあるからでもあろう。
 
☆ゾンビについて考えることは結局人間存在を考えることだという結論は、まさにこのような学びの過程を通して創造的思考力が豊かに養われることの象徴でもあろう。

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