2019年中学入試の新フレーム(71) 変わる聖ドミニコ学園 絶対精神から普遍精神へ
☆聖ドミニコ学園は、一学年80人以下のスモールサイズの幼稚園から高校までの総合学園。その品性といい、東大こそ出ていないが超難関大学の合格実績もよい。世界大学ランキング100位以内の海外大学まで合格者がいる。
☆「あなたがしてほしいことを他人にもしなさい」という聖書においてゴールデンルールと言われ、国連では、人種や宗教、民族を超え世界に共通する最高ルールとされている精神を、宗教教育で体感し、実現していくディスカッションの授業もある。
☆クラス一丸となって創作ダンスをつくることによりクリエイティビティも豊かに育つ。
☆ラクロスなどのスポーツを中心にリーダーシップも育つ。
☆800年以上の歴史のある聖ドミニコ修道会が母体の同校は、共通の文化遺伝子ももっている。それは、「楽観的」という精神性である。800年のドミニコ修道会は、腐敗したローマカソリックの改革に乗り出したし、南アメリカで、スペイン圧制にも抵抗する革命の修道士も現れた。
☆フランス革命も支える修道士もいた。その一方でプロテスタントの宗教改革のターゲットにもなったように、その歴史は光と影に満ちている。
☆しかし、サバイバルしてきた。その根底には聖ドミニコの心性である楽観的な精神があるからだとされている。神を信じているのに、恐れるものなど何かあるだろうかと。
☆しかし、その想いが人間的になりすぎると、いつしか絶対精神となり、特殊な世界を創り出す。その殻を破るために、ドミニコ会は常に改革を続けてきた。
☆ここ数年、聖ドミニコ学園はあまりにも素敵な教育を求めるあまり、世間から距離をおいた絶対精神が学内の教師のプライドになった。
☆それは、熟成して絶対精神として、自分たちの教育はこれでよいのだとなる。理解していないのは世間のほうだと。しかし、聖ドミニコは、その世間と対話し、相手の頑なな思いを溶解させてきた。
☆今回、石川一郎先生を迎えて(はいるが、その迎え方はあくまで聖ドミニコ学園が絶対精神という立場に立っている)、その絶対精神を普遍精神にシフトすることを世間に遍く広げようとしている。
☆聖なる教育を、学内に閉じ込めておくのではなく、世に開こうとしているのだ。ドミニコ学園の教師は必ずしも信者ではない。だから、根底のところでドミニコのように楽観的になるのは辛いかもしれない。
☆清水の舞台から飛び降りる覚悟で臨んでいることと思う。
☆その覚悟があるからこそ、私たちは期待できるし、2019年度入試でその普遍的な精神であろうとする覚悟が口コミで伝わることになるだろう。
☆改革が成功するか否かは、猜疑心から楽観的な精神にシフトすることであろう。躊躇して機会損失を続けるのではなく、英断して俊敏に動き出すことであろう。
☆そして、それは石川一郎先生の流儀でもあるのだ。私たち全世界の師聖ドミニコよ、あなたの弟子たちの教育を導き給え。
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