2019年中学入試の新フレーム(82) 東洋大京北 妖怪博士が新たなグローバル教育のカギ
☆たしかに、その要素は大いにある。とくに東洋大学は、今や超人気大学だし、SGUだし、THE世界大学ランキング2018にもランクインしている。
☆しかし、それだけだろうか?いや違うだろう。では、一体何が?それは、平田篤胤の記した『仙境異聞・勝五郎再生記聞』 (岩波文庫)が、今大ブームなのと大いに関係あるのではないか。
☆この平田篤胤の系譜が、井上円了であり、柳田國男である。もしかしたら、小泉八雲もその影響を受けいているかもしれない。
☆いずれにしても、井上円了は、学としての妖怪学に挑戦した哲学者で、妖怪博士とまで呼ばれたほどである。当時不思議学会というものが存在していたのだから、実に興味深い。
☆井上円了は、妖怪を日本人の精神性や文化の深層を解明する科学の対象としたのである。そして、日本の妖怪はその7割が中国由来のものであり、2割がインドからのものであり、1割が日本独自のものであると研究の成果を述べているようであるが、これは七福神にも同様のことがいえる。
☆この日本人の心性にひそむ負い目や妬みと同時に編集能力のないまぜになったルサンチマンという心理学的なアプローチもしているようだ。
☆一方で、異界をも受け入れる寛容な精神を日本人はもともと持っていたのかもしれない。日本人の精神文化を解明せずして、欧米の心理学によってのみ、Growth Mindsetとか自己肯定感といっても、見落としているとこともあるかもしれない。
☆とはいえ、井上円了研究者によると、円了は福沢諭吉も尊敬しており、西洋の文化、思想、技術も研究していた。この閉塞状況を突破するのに、井上円了はどうやらカギを握っている可能性がある。
☆というのも、異界こそバーチャルな次元と置き換えることができるかもしれないからだ。クラウド上のメタファーで再定義される可能性があるということかもしれない。
☆となると、東洋大京北が知の最先端を歩むことになるかもしれないではないか。そこに人気の本当の理由があるのかもしれない。
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