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2019年中学入試の新フレーム(107) 神田女学園 女子校の再定義

☆本日、神田女学園は教育関係者説明会を開催した。高橋校長は、今まで積み上げてきた破格のグローバル教育が革新的女子教育校として女子校の再定義のインパクトを世に与える自信を見せた。
 
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☆それはしかし、いかにして可能なのか?実にシンプルである。二人の破格の人材をリーダーとして登用することによってである。その二人が、今回説明会に登壇した。
 
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☆1人めは、ダッタ・シャミ先生をグローバル演習アドバイザーとして採用。シャミ先生は、東京学芸大学教職大学院准教授で、国際バカロレアの研究者であり、長い間IBのプログラムを実践してきた実績がある。多くの優れた教師と知り合いでもあり、教師力育成の拠点づくりもしている。
 
☆だから、2年前から担当している同校高等部のグローバルコースのプロジェクト学習はIBのエッセンスを反映している。探究の段階もインストラクションされる段階から自由な発想で議論できる段階へ、そして最終的には創発的な問題解決を提案できる3段階めに到達する。この3つの段階を経て成長していくIBの学びのエッセンスを導入している。
 
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☆この3段階目に至ったとき、世界標準の物差しに照合すると、世界大学ランキング100位以内の国内外名門大学に進めるレベルに成長している。それはIBのディプロマを指導してきたシャミ先生だから見通せることでもある。
 
☆高等部のグローバルコースの卒業生は、すでに今春文化学園大学杉並のBCカリキュラム(カナダのBC州の教育省がデザインするIB版)が証明したのと同じように、驚くべき実績を出すことだろう。
 
☆2人めは、今春副校長に就任した宗像諭先生。宗像先生と言えば、広尾学園、開智日本橋学園の立ち上げの功労者で、塾業界で知らない人はいないほど敏腕の教育経営企画力を持っている。
 
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☆宗像先生の学校教育のアップデートの手法は、過去を否定しないことだ。すでに積み上げてきた教育力の強みを改めて見出すことによって、弱みに気づき、そのギャップを埋める戦略を綿密に巧みにたてる。
 
☆今回も革新的女子教育校を目指し、大胆にリベラルアーツ教育を実施するのだが、それだけではなく、その背景で、実に細かい多数の日常の教育の整備を行っていくという。
 
☆高橋校長の夢実現の自信は、すでにシャミ先生が高次レベルの教育を小さくではあるが、確立し、宗像先生が、アドバンストコースやフューチャーコースをそのレベルにプルする学びの戦略を整備しているからであろう。
 
☆共学校ばかりが成功するワケではない。男性中心社会のゆがみが毎日世を騒然とさせている今日だからこそ、革新的女子教育校のニーズは高まるだろう。

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