2019年中学入試の新フレーム(109) かえつ有明柔らかい対話を醸成するプログラムを実施。
☆かえつ有明の佐野和之先生からメールが届いた。「スパイダーウェブ(マンじゃないですよ笑)ディスカッションがホームページにアップされました。http://www.ariake.kaetsu.ac.jp/contents/news/25136/」と。
☆佐野先生と話をしていたときに、私がすぐにスパイダーマンWSと言うので、このような文になったのだろう。それはともかく、かえつ有明の雰囲気が魅力的なのは対話に満ちているからなのだが、それを授業にも徹底して埋め込むプログラムをついに実践するまでに進化しているのである。
☆もともとサイエンス科やプロジェクト科、中1、中2の100%アックティブラーニングと共感的コミュニケーションをベースに、柔らかい対話を広げることを心掛けてきた。その仕掛け人は佐野先生と金井先生なのは、言うまでもないが、その魂が響き渡り豊かな同僚性が生まれ、今回スパイダーウェブディスカッション(SWD)なるプログラムを主体的に実施する先生方が出現した。
☆スパイダーウェブディスカッション(SDW)がいかなるものかは、実際の取り組みを5分間程度のYoutubeでコンパクトに編集されているので、そちちらを、まずご覧いただきたい。
☆10人前後のチームになって、ジレンマ問題などについてディスカッションする。そして2人の生徒エキスパートがディスカッション(SWD)の輪から、観察しながらシートをつくって、ディスカッションの軌跡を書き込んでいく。
☆そして20分ぐらいたったら、振り返り。ただ活発に話していても、そこに権力関係ができてしまったら、ディスカッションは創発的にならない。それが可視化されているから、改めてディスカッションの意義に気づくと同時に、改善していこうという意欲が内側から燃えてくるという。
☆かえつ有明は、すでに対話する環境が広がっているために、このSWDプログラムを埋め込むことはスーッとできたのだろう。
☆今では、各教科の授業でも行われている。ディスカッションは、こうして実践し振り返ることで、抑圧的ディスカッション→双方向的ディスカッション→共感的ディスカッション→創発的ディスカッションと進化する。
☆かえつ有明の対話は、すでに共感的コミュニケーションを大切にしていたから、あっさり、自由な発想が生まれるSWDとなったのだと思う。
☆同校サイトにはこうある。
昨年の11期生のサイエンス科での取り組みが日本初の実践事例ということで、ある本で取り上げられることになりました。その本の名は『最高の授業: スパイダー討論が教室を変える』。
☆同書に、詳細なレポートが紹介されているので、ぜひご覧いただき、日本の教育に柔らかい対話を広めることになるのではないだろうか。それが、結局、生徒募集を成功に導いたり、中学入試市場を活性化したりするのみならず、日本の教育を変える近道なのではあるまいか。
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