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2019年中学入試の新フレーム(87) キャリアガイダンス 2つの学校改革 自由の相互承認と学びに満ちた組織と。

☆キャリアガイダンス(2018年5月号 RECRUIT)の特集は「個人として、組織として学校改革にどう取り組む?」。おもしろいのは、PBLやアクティブラーニング(AL)は当たり前というところから出発していることだ。
 
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☆世の中というか教育系メディアは、これまで、アクティブラーニング(AL)やPBLを行うことは妥当かどうかという議論を進めてきたが、どうやらその段階は超えたようだ。
 
☆授業や探究で、ALやPBLを行うには、どういう条件が必要なのかという議論にシフトしたのである。
 
☆というわけで、一般財団法人軽井沢風越学園の理事として設立準備を行っている教育哲学者苫野一徳さん(熊本大学教育学部准教授)と組織論と人材育成を大学と社会のトランジッションという切り口で研究している中原淳さん(立教大学経営学部教授)の基調論考が掲載されている。
 
☆つまり、「自由の相互承認」と「学びに満ちた組織」というキーコンセプトを並べたのである。私も「入試問題―授業ー組織論」の関係総体に拠って、講義形式授業が有効かPBLが有効かは決まると主張しているから、リクルートと被るのかもしれないと思い、今後違いを探し、さらにそこを脱しないと自分がダメになると反省。創造的破壊は持続可能にしなくてはと。
 
☆それにしても、教育哲学と組織論による学校改革は、バランスが取れれば、実にうまくいくかもしれない。しかし、組織で発揮できる自由とは、結局条件付きの自由である。相互承認と言いながら、その相互承認の対話のレベルによっては、同調束縛の自由に陥りやすい。
 
☆だから、その条件を維持するために組織がしっかりしなくてはということなのだろうが、なんともパラドキシカルである。
 
☆リクルートの編集者は、いつもこのパラドクスを楽しんでいるかのような編集デザインをするから、スリリングでおもしろい。高みの見物とも言えるが。。。
 
☆しかしながら、学校改革は、このような迂遠なお話ではない。メディアとしては、迂遠でないと毎月情報を発信できないから、しかたがない。おもしろい記事をいかに編集するかは、死活問題だろうから。
 
☆だから、「学校改革」もトピクの1つで、本気で学校改革論を示唆するわけではない。それは当然である。
 
☆では、本気で「学校改革」をしようとしたらどうなるのか?それは、子どもの成長をメインに据えて、彼らが一番長い時間費やす「授業」の改革をすることをおいて他に何があろう。
 
☆仮に日本全国の教師がALやPBLを実行すれば、それで、学校改革や教育改革どころか国が変わる、いや世界が変わる。何より多くの子どもたちが自己変容知を体得するだろう。対話やディスカッションのレベルも3になる。
 
☆実は自由の相互承認も学びに満ちた組織も、メンバー同士の関係が対話やディスカッション3レベルでやりとりできる段階に進まないと、理想に過ぎないのである。
 
☆理想即現実は、言語=思考のレベルが3になっていること。実際には、レベル3から始まることは稀である。だから、成長過程は、そのまま理想と現実のギャップとなる。
 
☆だから、現場では、このギャップをめぐって不安と恐怖が渦巻くのである。この渦をケイオスと認識するか、疾風怒濤の創造的破壊の過程と認識するかなのであるが、学校改革が成功するには、後者の認識論が必要である。
 
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☆かえつ有明の佐野先生は、見事に後者の雰囲気を生み出す教師である。そして、疾風怒濤をそよ風に変え、創造的破壊を共感デザインに変容する唯一無二の教師である。
 
☆この目線で、かえつ有明の教育の取材ではなく、「ザ教師佐野」のインタビューを4ページくらい割いて行うと、反響があると思うが。

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