2019年中学入試の新フレーム(91) 聖園女学院とカナダが生み出すケミストリー
☆英語のシャワーが、学内にあふれているというのは、国際教育の第1ステージである。まだまだ英語が授業だけという環境が多い日本の教育。そんな中授業を超えて学内で英語の体験ができるのが聖園である。
☆そして、その延長上には、英語のスキルだけではなく、多様性を受け入れる寛容性の心が可視化されている。いよいよ第2ステージに突入しはじめた。
☆その一つの現われが、10年前から高校1年生が海外研修を行っているウィンザー市の公式訪問。サイトにはこうある。
当日は聖堂、マリアホールなどをご見学いただいた後、MEA(Misono English Academy)の部屋で、生徒からの質問にお答えいただきました。将来カナダの大学に留学を考えている生徒と活発な意見交換が行われました。
☆10年前から藤沢市の姉妹都市であるウィンザー市との交流ができるのも、授業を超えた英語教育の環境があるからであり、藤沢市も聖園女学院を頼りにするのは、同校が、グローバルな視野の英語教育や教養教育が行われているモデル校であるという認識があるからだろう。
☆しかし、さらにウィンザー市が、カナダのオンタリオ州に属しているというのが、極めて重要だということが、リフレクションによってわかってくるはずである。
☆1つは、神言会員・初代新潟教区長ヨゼフ・ライネルス神父はドイツ出身であるということ。これが、ドイツ系移民にゆかりのあるオンタリオ州と文化的精神が共鳴する深層の要因がある可能性がある。しかも、校長 ミカエル・カルマノ神父もドイツ人である。カトリック総合大学は上智大学と南山大学が双璧であるが、その南山学園の単位校の1つが聖園女学院。その精神の共有が言葉のみならず人によって継承されているのである。
☆2つ目は、オンタリオ州の教育が、教師力を磨くプログラムをもっていて、教育内容を深めていく方法や学びのメンターやコーチングの手法、生徒の自己肯定感を持続する方法など、トロント大学を中心にサポート・リサーチがなされているということである。
☆魂の対話を授業のベースにしている聖園女学院とオンタリオ州の教育とが共鳴共感共振するのは時間の問題である。
☆3つ目は、今回、このウィンザー市の訪問をコーディネートした藤沢市役所からやっていきた通訳者が「聖園女学院の卒業生」だっということである。
☆このことは、聖園女学院の教育がキャリアデザインの自己実現につながっているという一つの証明であるからである。
☆オンタリオ州の教育は、実は教育の実現化をいかにアセスメントするかプロジェクトも立ち上げているから、聖園女学院の教育の成果が素晴らしいものであると認識する(アクレディテーション)指標をもっている。その指標に照らし合わせて、同校との交流に満足しているわけだ。
☆この指標こそ、聖園女学院が現在開発中のルーブリックと重なるものであると思う。カナダの教育は州によって違うが、グローバルシチズン養成というコンセプトは共有している。グローバルシチズン養成のためのアセスメントは、偏差値ではなくルーブリックであるのは当然なのである。
☆そして、トロント大学を中心とするオンタリオ州の教育は21世紀型スキルを追究する世界標準の教育でもある。
☆ドメスティックな指標ではみえてこない聖園女学院の教育の魅力は、世界から見たら、どれほどすばらしいものであるかが了解できる。
☆残念ながら、今までの日本の受験業界という超ドメスティックな領域では、それが見えなかったのかもしれない。しかし、開成や灘もグローバルな動きを本格化している。受験業界の見方も実はかなり変わり始めている。というか変わらざるを得ないのである。
☆すなわち、聖園女学院の魅力が評価される日も近いのである。そのためにも、今後、聖園女学院は、その魅力を、大いに発進することだろう。大いに期待したい。
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