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【C軸思考問題】 学校組織をどのように見極めるか?

☆昨日、首都圏模試センターの山下一氏(取締役・統括マネージャー)と対話した。山下氏と北氏(取締役・教育情報部部長)は、学校情報を収集する方法をパワーアップしている。受験生・保護者に最適な情報を提供するには、学校が発信しているサイトや学校案内などの情報以上のものが必要であり、それがゆえに多くのスタッフとチームをつくり、インタビューリサーチを行ってきた。
 
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☆そして、山下氏が、思考コードによって模擬試験の分析と各学校の入試問題分析の相関を分析し始めた結果、学校の教育のハードパワー面のみならず、どのような学びを生徒と共にしているのかソフトパワー面も洞察できるようになってきているという。
 
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☆昨日、スコッチを飲みながら、語り合ったので、多少記憶が薄れているが、シンプルに学校に限らず、組織は、コンピュータのメタファ(隠喩)で語れば、上記の図のようになる。
 
☆今では、当たり前のような図であるが、1995年にWindows95が世に出てから、あっという間に電算写植になったので、文章データの語彙分析ができるようになった時代から始まるメタファー概念だから、そう古くないし、実は21世紀型社会や組織を語るのは、こんな感じで行けるのはないかと。
 
☆ソフトパワーやハードパワーという言葉も、クリントンーブレア時代に生まれた言葉で、同時代のアルビン・トフラーのパワーシフト論とも関係するだろう。21世紀は「知識基盤社会」の到来だなんて騒いでいたのも、結局は、このような動きに関係している。
 
☆組織も、ツリー構造ではなくてピザパイ型だとかアメーバー型だとかティール組織だとかいろいろ語り継がれているが、半端な自由人やリバタリアンの気まぐれな自分だけ楽しければよいという発想がするりと入り込んでしまう結構危ない発想だ。
 
☆組織は、ハードパワーがしっかりしていないと、文化や教育などのソフトパワーが生かされない。また、ソフトパワーがないと、ハードパワーは抑圧的機能に偏ってしまう。
 
☆ハードパワーとソフトパワーの対話的統合が大事であると山下氏。山下氏といっしょに仕事をする機会も多くなったこともあり、山下氏は、私の弁証法的統合のゴツゴツした話し方を対話的統合にシフトできるのではないかと提案してくれる。
 
☆そして、その対話的統合を巧めるのはC軸思考力が大事なのであると。A幾B軸思考だけだと、ハードウェアを操作するところで終わってしまう組織ができてしまうと。たしかに、私もC軸思考は大事にしているが、前面にでるのはB軸思考である。なるほどそれがゴツゴツした感じなのだなあ。
 
☆それはともかく、生徒が、ソフトパワーとハードパワーのどのような均衡関係の学校で育つかは、生徒にとって、自分の未来のデザインの仕方に相当影響してくるのではないかと。
 
☆既存の優れたOSを使ってシステムソフトワエアを使いこなし、新しいアプリソフトウェアに振り回されているハードパワーを操作しているスタッフが、自分のことをソフトウェアを巧みに活用しているから、ソフトパワーを生み出していると勘違いしているときも多々ある。
 
☆ソフトパワーとしてのプログラミングなのか、ハードパワーの一部であるアプリケーションソフトウェアとしてのプログラミングなのか、明快に意識ができている学校組織は少ない。
 
☆またICT会社の学校へのアプローチは、素晴らしいソフトパワーに満ちていますねとおだてて、結局ソフトウェアをいっぱい売ったりしているところもある。そこをきっちりチェックしながら交渉していける学校は、ソフトパワーとハードパワーの対話的統合ができている組織である。
 
☆山下氏と北氏は、この両パワーの対話的な統合をサポートしようとしているのである。時代が変わる時、その背景で、このような人物が、対話して飛びまわっているものである。
 
☆来月は京都か大阪で会う。坂本龍馬よろしくに風雲つげる時代の変わり目について飲み交わしたいものである。

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