【C軸思考問題】栄光と浅野の違い
☆模擬試験会社では、中学入試の結果の追跡調査を行うものだが、首都圏模試センターもその例外ではない。あくまで追跡調査の判明分データではあるが、今年の栄光と浅野の偏差値レンジ別合格率を比較するグラフをつくってみた。
☆SAPIXの母集団がスコンと抜けているから、高偏差値のレンジのデータに偏っているが、それがかえってわかりやすいギャップを3箇所浮き彫りにしている。
☆(イ)(ハ)は、同じ偏差値レンジでも、浅野の合格率が栄光の合格率を上回っている箇所だ。(ロ)は、(イ)の逆の領域。
☆さて、これは何を意味しているのか?それぞれの入試問題を見ればわかるが、栄光の方がB2・B3思考問題が多く、浅野は、A1A2A3B1思考問題が多い。
☆ところが、首都圏模試に限らず、どの模擬試験会社の問題も、B2B3思考の問題は栄光に比べて少ない。
☆ということは、たとえ、同じ偏差値70でも、B2B3思考力が身についているかどうかまでは、判断がつかないのである。したがって、本番でB2B3思考の差がでたということをおそらく示している。
☆では、(ハ)の受験生はどうなのか?この生徒の偏差値レンジは、あくまで平均であるから、本番はこの偏差値レンジにいたわけではない。(イ)にいたわけだ。
☆しかし、(イ)と(ハ)の生徒の大きな違いは、(ハ)の受験生は、短期間に偏差値を急上昇させた可能性がある。そんなことがなぜできたのか?
☆それは、学びのスタイルとして、A軸思考→B軸思考と一歩一歩積み上げていくタイプと潜在的にC軸思考、つまり地頭があって、C軸思考→B軸思考→A軸思考と進み、一気に暗記できるタイプの生徒である可能性が高い。
☆今年最難関模試を分析して、ここらへんを調べてみようと思う。もしそうであるなら、C軸思考を鍛えるトレーニングが、入試問題に出題されるされないにかかわらず有効だということになるからだ。
| 固定リンク
« 2019年中学入試の新フレーム(98) 学校選択は、内蔵秩序を見出せるSGTを探せ。 | トップページ | 2019年中学入試の新フレーム(99) 文化学園大学杉並 DDコースの本物のアクティブラーニング型授業 »
「創造的対話」カテゴリの記事
- 「事実は小説よりも奇なり」というフィクション(2022.08.17)
- 【CoMe世代】人類の子供たちと言葉にする時間を共有できるか?(2018.07.22)
- 【CoMe世代】人類の子供たちが体得していく知のスキル。システムとしての対話。(2018.07.22)
- 【学校選択×学力モニタリング】(06)新タイプ入試と受験生タイプのマッチング(2018.07.17)
- 【学校選択×学力モニタリング】(05)帰国生枠大学入試小論文をきっかけに(2018.07.16)
最近のコメント