【対話】ファシリテーターの重要な役割④
☆20世紀のシステム―政治、経済、文化、教育、法律、建築、都市、医療、学問、科学・・・・・―は、あらゆる分野で、目に見えない内在的なシステムを切り捨てる過程が進行した。目に見えないものは、科学的でないし、客観的でないし、わかりにくいし、実用的でないなどと、結局目に見えるものがシステムを造った。
☆このシステムは、内在的システムなき外在的システムを意味するから、道具化してしまう。本来、道具は内在的システムと関連していてはじめて道具なのだが、目に見えない関連性は捨象されてしまう。
☆そこで、21世紀システムは、捨て去られた内在的システムを可視化して内在的システムから外在的システムが生成するモデルを回復するウネリが生まれた。
☆もちろん、これは暗黙知とか内蔵秩序とか、科学者や哲学者が20世紀にすでに提唱していたことである。それがようやく日常的な市場で経済となってきたわけである。
☆この外在的システムと内在的システムを回復する活動が≪対話≫である。外在的システムは、内在的システムと関連していないとき、形骸化してしまう。それを≪対話≫によって内在的システムとつなげ、リニューアルしたり、全く別の新しい発想に転換したりできるということに気づかられるようになったのである。
☆この≪対話≫のシステムは、思考コード、思考ツール、思考スキル、発想スキルの4つの機能が組み合わさった 関係態である。
☆それゆえ、今回5月27日(日)のディスカッションWSでも、ファシリテーターは、C軸思考の足場をつくり、ポストイットやレゴ、リフレクションカード、ワークシートなどを媒介項としてマインドセットした。また、ディスカッションは多角的な問いを通して思考スキルを活用できる環境をセットした。もちろん、発想スキルとして、動画や非日常的な問いを通して発動できるようにしていた。
☆このように≪対話≫は、外在的システムと内在的システムをつなぐ関係態システムを雰囲気として環境設定することである。今回のファシリテーターは、この≪対話≫という関係態システムを、雰囲気として、いまここで生み出す能力・技能に優れている。
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