【首都圏模試保護者会レジュメ】2018年7月1日①
〇2013年までは、教育全般の情報は必要なかった。実質、入試情報と偏差値、大学合格実績に目配りしておけばよかった。もちろん、1998年から、それでは早晩うまくいかなくなると警鐘は鳴らされていた。
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〇今年12歳の生徒は、シンギュラリティ―がやってくる2040年には、34歳になっている。社会でなんらかのリーダーシップを発揮している年齢である。同時に日本の場合、生産年齢人口が減少、老年人口(65歳以上)が、35.4%になる。27.7%の現状でも政治経済の不均衡や格差はすさまじい。
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〇今ここにいる子どもにとって、未来はバラ色でない。しかし、だからといって暗黒に突入すると悲観的になっていてよいのだろうか。子どもたちが、未来の作り方学ぶことによって、少子高齢化であっても、幸せな社会を作っていけるように教育変える必要がある。
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〇それにはAIは有効である。働く人間が少なくても、その時間が数なくても、収入が今の倍以上稼げるシステムを創るのである。半導体のムーアの法則は、仕事においても適用することができるはずだ。
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〇政財官学もそのことには気づいていて、インダストリー4.0だとかソサイエティ5.0だとかダイバーシティ、ビッグデータ、AIなどとの共生を構想している。
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〇しかし、未来は一人ひとりが作れる時代にもなっている。それには、政財官学が敷いたレールの外に出ることも必要である。
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〇いかにしてレールの外に出るか?それは20世紀型社会のレールの延長上の教育から、21世紀型教育に転換した私立学校を選択することによってという考え方も1つである。21世紀型教育は、1人ひとりが自分の道を新たに生み出せる創発型協働系人材育成のプログラムがコアになっている。
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〇もちろん、従来の組織、たとえば官僚組織に入り、内側から悪循環を好循環に転換する人材も必要である。そういう意味では基礎学力も大事にしている。
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〇また、生命医科学やAI分野は高度な技術を支える数学的思考が必須になる。
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〇このような創発型協働系人材や生命医科学やAI分野における人材は、欧米ではすでに中高時代にトレーニングできる教育環境(IB、AP、Aレベルなど)ができている。
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〇それゆえ、日本の私立中高一貫校も独自に21世紀型教育を行っている。その文脈で中学入試は大きく変わりつつあり、大学入試の変化にも通じ合うものとなっている。つまり、中学入試は、「受験競争からキャリアデザインの場へ」シフトしている。それが昨今如実になり、2019年さらに大きな変化となろう。
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〇2日4科入試は、基礎学力を身に着けられる人材を発掘するうえで必要であり、英語入試や思考力型入試は創発型協働系人材を発掘するうえで必要であり、算数1科目入試は生命医科学やAIの分野でとがった人材を発掘するうえで必要である。
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〇かくして、このように中学入試の多様化は、ますます拡大するだろう。
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