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2019年中学入試の新フレーム(121) アラフォー世代の保護者の私学選択意識の変化

★中学入試に直面する保護者の年代は40代、いわゆるアラフォー世代が中心。キャリアデザイン系のサイトでは、海外転職サイトなども大きなウネリになっているから、2011年以降相当意識に変化が生まれている。

Photo_2 (たしかに、美術史は、科学史、数学史と同様にイノベーションを刺激する)

★特に、私学の選択を考えているアラフォー世代の保護者は、ある意味成功者である。2011年を境に日本はゆでガエルから脱しようと、混迷が続いているように見えるが、それは保守主義者から見た話であって、進取の気性と挑戦心に富んだイノベーターから見たら、社会構造の脱構築に向けてのエネルギーの炸裂である。
★したがって、アラフォークライシスと叫ばれている反面、そこから脱しようというエネルギーもすさまじい。
★だから、アラフォー世代の成功者の多くは、安定を求めているだけではなく、止めようのないグローバルな流れの中で比較優位のポジショニングをどうゲットするかが重要な関心事である。
★日本経済新聞 電子版(2018/6/4 2:00)には、「日本の大学 痩せる「知」 東大、中国・清華大に後れ 」という記事が掲載されている。その中で、こんな箇所がある。
トヨタ自動車は自動運転の優劣を左右するAI技術を開発するため、20年までに5000万ドル(約55億円)を投じて大学と共同研究を進める。連携相手はスタンフォード大や米マサチューセッツ工科大学。トヨタは「世界最高峰の研究をする相手を見つけたとき、それが米大学だった」とするが、文部科学省幹部は「日本の大学が相手にされていない」と嘆く。
★文科省が、日本の大学が相手にされていないと嘆く気持ちもわかるが、それよりもモノづく国家日本の最大のロールモデルの行動は、他のモノづくり大手企業だけではなく、系列の中小企業にもダイレクトに影響を与える。
★アラフォー世代の保護者は、この流れの中核的なリーダーになっている場合が多いはずであるから、世界最高峰の研究大学にいける世界最先端の教育を展開している私学はどこかリサーチするのはもはやルーチンとなっているだろう。
★彼らが見るのは、
①世界最先端の教育の内容が実施されているか?
②組織は硬直化していないか?道具は流行り廃りがあるので、道具化させてわかりやすくしようとしているその根っこの教養や思考力、発想力を言語と数学で学ぶことができるか?
③安心感共感が広がる創発的な対話が浸透しているか?
④教師が挑戦者であるか?
➄生徒が生き生きさせられているのではなく、生き生きしているか?
★などであろう。
★モノづくり大企業がスルーしてしまうような大学に向けて進学指導していますという学校が、今後選ばれなくなってくる。もちろん、国内にも偏差値に関係なく新しい挑戦をしている大学もある。
★だから、偏差値ランキングではなく、教育と研究の中身の実績の高い国内外の大学に進学できる新しい試み=21世紀型教育に真剣に取り組んでいる私学が選ばれる時代が本格的にやってきたのである。これが2019年中学入試の重要な動きであろう。

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