2019年中学入試の新フレーム(127) 知のトルネードを起こせる学校と起こせない学校を見極めるコト。
★志が高いリーダーが諦めなければならない学校の状況とは、教師の能力が低いというわけではない。むしろ超難関大学や海外大学出身者が多い。だからなのか、志が高いリーダーの言説を抑圧的で、そこから解放されて自由にやりたい高ストレスを解消されたいとグチが蔓延している学校も少なくない。
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★そういう教師に限って、ボトムアップが大切だと語る。しかし、ボトムで澱んでいることはあっても、アップはしない。もともと飛ぶ気はないからだ。
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★生徒と知を結びつける媒介項(mediation)としてのツールは山ほどあるけれど、それが有機的なつながりを見せず、個々のツールを生徒と楽しんで終わっているという学校は、ツールが周りにごろごろしているが、目移りばかりするから、どんどん埃がたまっていくツールの山となる。
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★澱んだ空気が流れているから、学校説明会に行けばすぐにわかる。しかし、当事者は淀んでいるどころか、志が低いから、わかりやすい説明会だし、実行しやすいので、うまくいったと清浄な空気が流れていると自己満足している。
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★リーダーはそんな雰囲気をどのように変容しようか悩みもがくが、魑魅魍魎の世界は、そう簡単に変化しない。
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★ よって、リーダーは諦めたくなる。もっとも辞めるまで諦めはしないが。知のトルネードが起きているところは、わかりやすさは追究しない。共感的な対話を重視する。高い志を共有しないと、どんなにわかりやすくしても理解できないからだ。
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★それなのに、わかりやすくすることが目的になり、肝心要のことを捨ててまで、わかりやすくしようとする。よく私の話はわからないという人がいるが、まっ、確かにわかりにくいのだが、それでも、うまく行っている人は、おもしろいとトルネードがその場で起こる。つまり、思考と学びが対話によって渦を生成し始めるのだ。
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★わかりやすさを、いったい誰に求めているのだろうか、誰に対してわかりやすい授業をするというのかわからない。高い志から逃避している教師に限って、部活に対して文句をいう。制度の問題がどうのこうのと。じゃあ変えればよいではないか、創造的破壊を考え抜けばよいではないかと思うが、それはやらない。文句を言っているだけだ。自分さえかかわらなければそれでよいのだ。つまり、思考停止状態なのである。
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★自分都合を絵にかいたような澱んだ空気が支配している学校。つまりわかりやすいとは、自分にとってわかりやすいかどうかということだったのである。そういう教師で満ちている学校は選びたくないものである。
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★私立学校には、志高く挑戦的で自己犠牲も厭わない教師像がある。しかし、みんなで澱んだ空気を吸っていれば、なんか人間関係がうまくいっているような錯覚に陥っているような学校は、徐々に選ばれなくなるだろう。それでも、その学校の教師は、こんなにがんばっているのにと言い続けるのだ。
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