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2019年中学入試の新フレーム(136) 和洋九段女子 生徒はのびやかに学ぶ。(1)

★和洋九段女子は、21世紀型教育に大胆に転換して3年目を迎える。中学1年から3年まで、完全にその仕組みが浸透した。
★21世紀型教育は、生徒1人ひとりが自分の才能を開花し、それを自己実現して、未来社会で自分の価値を豊かにし続ける探究的な学びを身に着けるマインドセットをする。それを支えるのは、C1英語、PBL型授業(課題解決型授業)、ICT、リベラルアーツの現代化である。
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(授業の中で、プレゼンテーションは必ずといってよいほど行われるアクティビティ。自分の考えを安心して語れる学びの信頼の足場づくりがPBL型授業で形成されている。)
★そして、C1英語を学ぶにしても、ICTを活用するにしても、リベラルアーツで自己の知を深めていくにも、ベースはPBLという探究する学びの構えである。
★学びの構えとは、生徒1人ひとりが探究の活動や論理的思考を内在化することであり、授業の方法としてPBLではない。
★PBLの授業は楽しいし、知的好奇心に目も輝くけれど、そのPBLという思考の過程や活動につながる意欲が、先生から与えられたプログラムに乗っかっているだけではなく、自らの探究のスキルや能力資質として内面化しているからこそ、授業から外に出たときに、自ら調べたり、インタビューしたり、議論を仕掛けたり、論文をまとめたり、プレゼンテーションの探究活動の舵を切ることができるのである。
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★では、どうしたらそんなPBLという探究の学びを内在化できるのだろうか。それには、体験の積み重ねが必要である。20世紀型教育では、このようなPBL型授業はときどきしか行ってこなかった。講義形式の体験を幼少期から大学まで積み上げてきた。
★その結果、学びとは受け身で、教えてもらったり、本を読んで、情報を集めることだという知識・理解レベルの学びが内在化されてしまった。この学びのシステムの役割が終わったことは、今や多くの人が身に染みてわかっているはずである。
★21世紀は、生徒の時代である。主体的・対話的で深く探究するPBL型の知のシステムを内在化させるための毎日の授業体験が必要である。
★そのためには、授業は100%PBLで行い、生徒がPBLという知のシステムを内在化させる体験の積み上げができる環境が重要である。和洋九段女子は、受け身の勉強から能動的に考え探究しオープンマインドで語り合う内在的な学びへの転換に挑戦している。
★従来型の講義形式の授業で大学に合格すればよいのだという学校は、教師中心主義の学校であり、和洋九段女子のように、21世紀は、生徒自身の世紀であると、生徒の未来に必要な知を育成する学校は、生徒中心主義の学校である。
★教師ファーストか生徒ファーストか。学校選択を見定めるとき、大きな指標となろう。

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