2019年中学入試の新フレーム(141) 静岡聖光学院 ソフトパワー全開(1)
★6月9日(土)、創立50周年を迎える静岡聖光学院は、学校説明会を開催。人類普遍の精神を尊重する人格形成と高尚で有能な社会に貢献するジェントルマンとしての知の学び舎という伝統的な理念を21世紀型の革新的なソフトパワーを教育に集中させることでさらに光輝かせることを宣言した。
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★創立50周年事業の大きな柱は、同校のすべての教育活動、教育環境をソフトパワー化するというコトだと思う。
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★もともと、静岡聖光学院は、ローマに本部をおくキリスト教教育修道士会によって設立されているわけだから、グローバルな多様性の受容、言語教育、リベラルアーツという土台がある。そして初代校長ピエール・ロバート神父は、その土台を研究という学問・アカデミズムの自由な雰囲気によって培ってきた。それは今も連綿として継承されている。
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(説明会で、受験生と保護者を案内しサポートする聖光生。彼らの背景にあるオブジェには、初代校長ピエール・ロバート神父が分骨されていて、永遠に聖光生を見守っている。)
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★また、カトリックにとって、教会をはじめとするその施設やインフラは、たんなんるハードではない。それは神の身体であり、インフラはぶどうの木の樹液にたとえられるようにキリストの魂が循環する絆である。つまり、ソフトパワーそのものである。
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★しかし、1986年以降中学受験が大衆化し、そのカリキュラムは、大学受験勉強を目的とする大量の知識を憶え、できるだけ速く引き出せるトレーニングの場となった。真理を追究する学問よりも、目先の合格を競う受験勉強に特化することになった。
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★静岡聖光学院は、その悪貨は良貨を駆逐する大衆化の法則に逆らい続けてきたが、今度は時代が、静岡聖光学院の教育に目を向け始めた。
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★というのも、予測不能なグローバリゼーションとAIイノベーションの時代にあって、国内の学歴競争だけに目を向けていては、あのタイタニックのようになってしまう可能性があると政財官学が気づいたからである。
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★2020年大学入試改革の本意はそこにある。もちろん、21世紀は生徒の時代のであるにもかかわらず、自分たちの積み上げてきた利益を優先する守旧派の教育関係者もいて、改革はまだ俊敏力を発揮していないが、経済界は改革こそ市場を創出し、活性化することに気づいた。
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★2020年には、政財官学が改革俊敏力を発揮せざるを得なくなるだろう。そのとき静岡聖光学院は、再び静岡県の希望の星となる。
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