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2019年中学入試の新フレーム(149) 國學院久我山の今井寛人校長のようなリーダーのいる学校

★教育ジャーナリストのおおたとしま氏が、著書『地方公立名門校』の中の山形東高校での講演の書き起こしの部分で、こんなことを言っている。
本当のリーダーとか、本当のヒーローっていうのは、さきほどの個人と共同体の狭間で常に悩んでいる人なんですよね。答えを出さないひとなんです。「うう、どうすればいいんだ、答えが出ないよう……」ってずっと悩み続けていて、泣きそうになりながら「みんなで考えようよ……」って言ってるひとが、本当の
リーダーなんじゃないかなと僕は思います。それでも諦めずに葛藤し続けるひと、その強さ。
★高校生に語った話であるが、どの組織でもあてはまるリーダー観である。困った局面で、何が問題か問いをメンバーとリフレクションしながら、見い出して、シェアしていくリーダー。ハーバード大学流儀ではアダプティブリーダーということだろうが、要はメタ認知をみんなで発動できるリーダーということ。
★しかし、このようなメタ認知を発動した議論ができるには、ふだんからの信頼関係と開放的な精神が共有されている必要がある。
★いくらリーダーが正解がないからみんなで話し合おうとしても、答えを教えてください!どうしたよいのか指示してください!言われたらやります!という文化が蔓延していたら、本当のリーダーもすぐには力を発揮できない。
★勢いのある学校とは、リーダーもメンバーもみな前のめりに対話をする組織的文化があるものだ。
★新しいリーダーは、まずその組織文化がどうなっているか、ダウンローディングし、信頼関係と開放的精神が不足している時は、その足場を創るところからはじめるだろう。
★そんなことを思っていると、20年以上前にメタ認知を学内でシェアしつづけてきた國學院久我山の校長今井寛人先生の顔が浮かんだ。
★なるほど質の高い人気校である。

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