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2019年中学入試の新フレーム(152) 八雲学園 OGも驚く進化する教育(2)

★4年前に卒業したOGが教育実習で母校八雲学園に戻ってきて、ますます進化していると感じたのは、グローバル教育だけではない。すべての教科で、OG自身が大学で学んでいるPBL型の授業が行われていることにも進化を感じているだろう。
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★ミニ説明会同時開催の社会科体験授業は、いきなり火曜サスペンスのあのジャジャジャーンというテーマから始まった。俳優は在校生と教師。いったい何がと思っているうちに、「家紋サスペンス劇場」が始まった。笑いがこみ上げてしまうダジャレだが、参加した生徒は、おもしろそうだと興味津々。マインドセットOK。
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★学園内に残された4つの家紋から犯人のヒントを探せという流れ。家紋の意味や家紋と歴史、日本の動物や植物、建築など知識の意外なネットワークが広まっていく。
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★歴史を考えるときに、権力の系譜と権力者のつくる政治経済社会の構造は大切だが、それを家紋からひも解いていくのはなかなかスリリングだったと思う。
★多角的な視点を家紋に結びつけることで、知識の背景に隠れている知識同士のネットワークを見ついけていく。生徒は、いつしか論理的につなげて考えている自分に出会う。
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★何百年も前の家紋が、今もいろいろなところで生きているという意外性も授業に没入していく問いかけである。
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★そして、徐々に家紋が 、時代が新しくなるにつれ、庶民の手に引き継がれていくわけだが、これは近代化のあらゆる局面で起きている現象・事象であり、世界共通の出来事。グローバルな視点は、実はこういうところから学んでいくのが本当だろう。
★この体験授業は、受験生対象であるから、2科4科、未来発見入試などに当然役に立つプログラムになっている。
★2科4科攻略のためには、知識をネットワークとして広げて活用できるようにしていくとよいよというメッセージや最終問題である自分を家紋で表してみようという問いは、そのまま未来発見入試の大前提となる問いである。
★知識のネットワーク、論理的思考、そして未来に自分の可能性を思い切り投げてみる(=
これがプロジェクトの意味)チャレンジ。このような包括的な学びがPBL=Project based Learningである。
★いままさに自分の価値を高め、自分の可能性を目の前に映し出してみようとチャレンジしているOGにとって、このような環境が母校にも出来上がっていることに、驚いたとともに、自分もがんばろうと卒業してもエールを贈ってもらえる母校に心から感謝していることだろう。

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