【C軸思考問題】 STEAM教育やPBL型授業にならざるを得ない時代
★私たち大人が語り合っている教育や学びは、上記のグラフでいえば、生徒が成長すればするほど、解決率があがる累積思考領域で、いずれは生徒たち100%解決することができるようになる「累積思考」領域である。
★一方、今でも成熟した一握りの生徒が解決できるだけで、ほとんどの生徒が解決できないままの「創発思考」領域がある。
★20世紀は、そのような一握りの人間が解決し、他は累積思考領域をトレーニングしていれば社会は回っていた。
★しかし、私たち大人が見ることができない21世紀末は、その部分の多くはAIをマネジメントしていくことになる。そして、解決率が低い問題=正解がなかなか特定できない問題を、できるだけ100%解決できるようにしなければならない時代となる。
★そのためには、一握りの人間に任せておいてはいつまでも一部の領域で解決できるだけで、解決率を上げることができないままである。解決できない問題があってもよいかもしれないが、人間自身及び地球自体が危機に陥るような問題が起きたときに(すでに起きているのだが)、涼しげに眺めていることなどできるだろうか。
★この解決率をあげるには、累積思考だけではうまくいかないから、直感そして検証のループという議論や実験をコラボレーションしながら解決してくことにならざるを得ない。
★解決できる人間と解決できない人間の格差が、20世紀社会では、根深く横たわっていた。みんなで協働して解こうという発想がそもそも絶たれていた。
★しかし、私たち大人が予測不能な21世紀末では、子どもたちは、一握りの人間でも解けない本格的な問題に直面しているだろう。集合知でなければ問題をクリアできない状態になっているはずである。
★そのとき、知恵を出し合って、問題解決を創発していくman for othersの知恵は、累積思考領域をトレーニングする授業では育たない。硬い学びのシステムではなく、柔らかい学びのシステムが必要だ。それを実現するには、アートとPBL型授業というのは必然的な流れである。
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